中国国務院の温家宝総理は5日、第11期全国人民代表大会第3回会議で政府活動報告を行い、次のように述べた。

引き続き積極的な財政政策を実施する

１、適度な財政赤字と国債規模を保つこと。

今年度、財政赤字額を１兆500億元計上することとし、その内訳は、中央財政赤字8500億元、引き続き地方に代わって発行する地方債2000億元とし、この地方債の部分を地方財政予算に組み入れることとする。財源配分をこのように行うのは主として、今年度財政収支の矛盾が自然としてかなり際立っていることを考慮したためである。財政収入からすれば、昨年度のように暫定的に特殊な歳入増をもたらす措置がなくなり、もしくは減少し、それのみならず、構造的な減税の実施を継続させる必要もあることから、財政収入の伸びはそれほど速くはならないであろう。財政支出から見れば、国際金融危機に対処する包括的計画を実施し続け、建設中のプロジェクトを完成させ、脆弱な部分を補強し、改革を推進し、民生を改善し、安定を維持するなどの面でいずれも追加投入する必要がある。

２、引き続き構造的減税策を実行し、内需の拡大と経済構造の調整を促進すること。

３、財政支出構造を最適化させ、予算配分にメリハリをつけて、資金を最も肝心なところに振り向けること。引き続き「三農」や民生、社会事業などの分野へ傾斜し、省エネ・環境保護、自主イノベーションと未開発地域の整備を支援する。一般的支出を厳しく抑え、公的事務経費を極力圧縮する。

４、政府関連債務に対する管理を確実に強化し、内部の拘束力と外部の拘束力を高め、潜在的な財政リスクを効果的に防止し、開放することである。同時に、法律に基づいて租税の徴収・管理と税外収入の管理を強化し、脱税や還付金騙取の行為を厳しく取り締り、収めるべきものはすべて収めるようにしなければならない。

「チャイナネット」　2010年3月5日