石炭には水が必要だ 恐ろしいほどの水勢
国家第12次五カ年計画(2011年~2015年)において、西部大開発と16カ所の大型石炭電化基地の建設が計画され、2015年までにこの大型石炭電化基地は黄河の上下流域の産業チェーンで必要な水量はおよそ99.75億立方メートルに達するという。
中国科学院地理所とグリーンピースの共同研究で、西部地域はもともと水資源が不足しており、上述のプロジェクトがさらに進めば現地の水資源の危機を招きかねないことが分かった。
必要な水資源は100億立方メートル
専門家によれば、99.75億立方メートルの水資源が必要だとは驚きだという。「この数字は黄河流域の年間平均流量580億m3の1/6にあたり、黄河の清浄な鉛管供給可能水量370億立方メートルの1/4にあたる水量だ。」1日あたりの必要量で換算すると、一日平均2733万立方メートルの水量が必要になり、北京全市の中心地の1日の供水能力の9倍、2009年度の中国全土の消費水量の1/5にあたる。
このようなエネルギー開発は明らかに持続が難しい。水資源の価値と石炭資源の価値を引き換えにするとなれば、見合わないことは確かだ。「山西省煤炭(石炭)庁の呉永平庁長は今年の両会期間にこのように発言していた。
さらに水資源が必要になれば、黄河が分断されるリスクも