中国証券監督管理委員会の承認により、中国証券金融公司は27日、証券信用取引の拡大に向けた試行プランである『転融通業務規則(試行)』と『融資融券業務統計・監控規則(試行)』を発表し、上海証券取引所、深セン証券取引所及び中国証券登記決算公司は同日、「転融通」業務(証券会社が自社で資金と株券を調達できない場合に、証券金融会社から借り入れ、それを信用取引を行う顧客に転貸する業務)の関連細則を発表した。これは、「転融通」業務の試行が本格的に始まったことを意味する。28日付中国証券報が伝えた。
証券金融会社の責任者は「『転融通』業務の2つの柱である『転融資(資金の借り入れ)』と『転融券(株券の借り入れ)』の関連規則が同時に発表されたが、証券金融公司は先に『転融資』の試行を開始し、『転融券』の試行は技術システムと業務組織の更なる準備作業が必要であり、条件が整ったのち、適した時期に実施を開始する予定である。証券会社11社が続々と証券金融公司との『転融通』業務の契約に調印している」と話した。
現在、「転融資」の試行に関する各種準備作業は既に概ね終了している。海通証券・申銀万国・華泰証券・国泰君安・銀河証券・招商証券・広発証券・光大証券・中信証券・中信建投・国信証券の証券会社11社は、既に相次いで証券金融公司と「転融通」業務の契約を結び、関連資金と証券の口座を開設して、担保となる商品を口座に移し始めており、『転融資』業務の展開と与信枠の申請を行っている。証券金融公司は与信枠の申請と評価作業のプロセスに従って、既に証券会社11社の「転融資」業務の与信枠を定めており、業務資金の証券登記決算システムへ繰り入れている。中国証券登記決算公司(証券の決済・清算・保管機関)の「転融資」業務に関連する清算受け渡しシステムと保証金委託管理システムは既に稼動している。各種準備作業の進捗状況を総括すると、「転融資」の試行は間もなく開始し、今後、中国の資本市場には新たな資金が絶えず投入されることが見込まれる。