商務部(商務省)、国家統計局(統計省)、国家外匯管理局は30日、共同で「2011年度中国対外直接投資統計公報」を発表した。それによると2011年、中国の対外直接投資(フロー)は746億5千万ドルに達し、年間投資フローとしては再び過去最高を更新、データ発表を開始して以来10年連続の増加となった。人民日報海外版が報じた。
2011年、海外の中国企業が投資所在国に納めた各種税金総額は220億ドルを上回り、海外の中国企業の就業者数は昨年末の時点で122万人に達した。うち、外国籍従業員は88万8千人、先進国出身者は10万人に達した。中国の対外投資は投資所在国の税収・就業に大きな貢献を果たし、対外投資のウィンウィン効果が顕著に現れた。
このほか同公報によると、2011年末の時点で、中国対外直接投資累計額(ストック)は累計4000億ドルを突破し、世界13位につけた。
▽過去10年間の年平均増加率、44.6%
中国の対外直接投資は近年、持続的な増加を続けており、2011年もその勢いは変わらなかった。データによると2011年、中国の対外直接投資額は前年同期比8.5%増に達した。2002年から2011年の10年間、中国対外直接投資の年平均増加率は44.6%に達している。
商務部研究院の梅新育研究員は「中国の対外投資がここまで急速に増えたのは、この10年間で中国の国際準備資産と輸出が急増したため。これにより中国は対外投資を行う能力と需要を持つようになった」と分析する。