オブザーバーは「7月に入ってから、中国の経済には依然安定した回復傾向が現れず、特に、ここ最近の各経済データーは尚も底探り局面にあり、安定的成長の維持と雇用の保証という圧力がかかる中、新たな景気刺激策は実施を余儀なくされるだろう。今後の政策は輸出の安定と消費の促進を重点として展開され、投資の成長に過度に依存する方針は是正されることが見込まれる」との見方を示した。
中国国務院の温家宝総理は以前、「今は即効性のある政策を打ち出し、輸出の安定的成長を促進するべきである」と指摘している。オブザーバーは「一部企業の輸出税の還付を後押しし、輸出取引信用保険、貿易金融などの金融面での支援政策を強化することで、悪化し続ける海外貿易の状況を安定させることにプラスになる」との見方を示している。銀行関係者もまた、「監督・管理機関は、銀行業金融機関が輸出向け金融サービスの水準を引き上げるよう、明確に求めている。独自の知的財産権、コア技術、自主ブランドを持つ輸出企業に対し、多元化した輸出向けの融資サービスを提供する。一時的な不振に陥っているものの、今後の発展の見通しが良好な輸出企業に対し、融資提供による支援を行う。リスク管理が十全な海外進出を行う企業の合理的な融資需要を引き続き支援する」ことを明らかにしている。また、東部地域の製造業が西部地域に移転するにつれ、東部地域の労働力や支援などの優位性が減少するなか、中部・西部地域も利益を生み出す輸出の新たな成長点となることが不可欠である。