昨年の福島原発事故の後、日本では原発削減に動きだしている。しかし「ニューヨークタイムズ」によると、日本は現在、厳しい経済的現実と目を向き合わざるを得なくなっている。直ちに原発を廃止するにはコストが高くつくためだ。大量の電機を使う企業にとっては負担しきれないコストだ。
直ちに原子炉停止することによる高負担は、もはや日本政府の一番の心配の種になっている。原発の安全性を高めるという願いと、電力を大量に消費しなければならない企業との間で、日本政府はバランスを取ろうと努力している。原発事故の前、日本の電力の3分の1が原発によるものだった。日本の資源エネルギー庁の計算によれば、今年50基の原子炉を完全に停止させると、電力会社の損失は4兆4千億円にのぼり、少なくとも4社がそれにより破たんするとしている。
原発の依存度を減少させるため、日本政府は3つの案を考えているが、それら全てが2030年までに原子炉を永久に停止させると共に、電力会社の投資コスト回収を保証するというものである。事実上、2030年以降、ほとんどの原子炉の稼働期間は40年を超えることになり、日本の関連規則で考えれば、全て廃止しなければならないことになっている。
第一の案は、2030年までに日本は原発依存度を20%~25%に下げるというもの。第二の案は、15%に下げるというもの。第三の案は、完全に原発を放棄するというもの。