海外経済の低迷と国内の規制政策の影響で、中国の経済成長は四半期を追うごとに減速しているが、在庫消化のペースが鈍化していることで、経済底打ちの時期は先延ばされている。アナリストは「最新の経済データは期待していたほどではなかったものの、改善が見られたことは明らかである。また、企業による自主調整が強化され、インフラ建設投資と不動産投資が回復しているため、経済の底打ちの兆しは徐々にはっきりしてきている。生産者物価指数(PPI)は9月に底打ちすると見られ、在庫消化周期は2012年年末から2013年年始に終わりを迎えることが見込まれ、経済は短期間、上昇に転じる可能性がある」との見方を示した。13日付中国証券報が伝えた。
今回の経済の減速は国内・国外両方の要因によるものである。国外に関しては、世界経済の低迷により、中国の輸出の伸びが鈍化したことが挙げられる。特に欧州債務危機は欧州市場を最大の輸出相手とする中国に大きな打撃を与えた。国内に関しては、積極的な経済の調整政策により、投資の成長が著しく減速し、特に不動産投資は急速に鈍化した。また、硬直的なコストの問題が企業の在庫消化を制限した。コストを抑えるために、企業はある程度の生産量を維持する必要があり、それが企業の在庫消化のペースを遅らせ、経済の底打ちの時期が先延ばしになる要因となっている。