しかし、8月の経済データには肯定的な変化も現れている。
まず、企業が自主調整のペースを速めている事。8月の製造業への固定資産投資の伸び率は18.8%まで低下し、前月より7.2ポイントの大幅低下となり、企業が生産能力への投資を大幅に調整していることを示す。8月のPPIは前月比0.5%減となり、業種の在庫データを合わせて見ると、企業の在庫消化のペースは一定の強度を保っていることがわかる。これは、市場における需要均衡にプラスとなる。
次に、不動産投資の伸び率が安定傾向にあることだ。8月、不動産投資の伸び率は前月より7.4ポイント回復し、17%に達した。先行指標によると、新規着工面積と土地取得面積の前月比伸び率は共に上昇に転じていることから、不動産投資は既に安定している可能性がある。安定傾向が続くかどうかは観察する必要があるものの、積極的な兆候は現れている。