そして、政府による政策の事前調整・微調整が強化されていることだ。8月、中央政府による投資の伸び率は21.9%で、前月に比べ17.5ポイント大幅に回復し、中央政府が逆サイクル的な調整を強化していることを示している。これは、インフラ建設の投資伸び率が3カ月連続で14%以上に保たれていることとも合致する。融資の面を見ると、9月の非金融企業向け中長期貸付は1203億元、債券発行による直接融資額は2471億元で、先月と比べても、前年の同じ時期と比べても、その増加は明らかである。企業への中長期債券発行による融資額は過去最高水準を記録し、企業の融資環境が改善されていることを示している。
前向きに見ると、政策を調整できる余地はまだ十分に残されている。8月末、財政予算の差引残高は、まだ1兆元近く残っており、中央政府が2012年の財政予算に計上する赤字額の目標は8000億元であるため、経済の安定的成長の維持を推進するに当たって、財政運営における事前調整・微調整を行う余地は十分にある。