中国商務部(商務省)の沈丹陽報道官は19日の定例記者会見で、日本による「釣魚島国有化」をめぐり、日本政府に対する抗議活動の参加者の一部が違法行為を働いたことについて「合法的・理性的な愛国行動は断固として支持する」としながらも「違法行為には断固として反対する」との姿勢を強調、「中国は法治国家であり、外国企業の権利や利益は法律で保護される。被害に遭った企業は、速やかに関連当局に助けを求めるべきだ」と指摘した。
沈報道官の発言は以下の通り。
日本経済新聞記者 最近の抗議活動で参加者が日系企業や商店に対して違法行為を働いたと報じられた。中国国民にも個人の考えを表現する権利があり、この点は日本人としても完全に理解できる。しかし愛国を理由に他人の財産を侵害するという違法行為は断じて許されるものではない。中国政府は日系企業への損害賠償を検討するか。
報道官 このほど少数の日系企業が生産や営業を停止し、ひいては襲撃を受けたとの報道は、われわれも把握している。商務部は現在、関連の状況を調査している。ここでは以下の3点を指摘したい。まず商務部は合法的・理性的な愛国行動を断固として支持すると同時に、一切の違法行為に断固として反対する。次に中国は法治国家であり、外国企業の合法的権利・利益は法律で保護される。最後に大多数の民衆は冷静な態度で理知的・合法的に秩序を守って意思表明をしている。外国企業が被害に遭った場合は、公安部門や商務部門など関連当局に助けを求めるべきだ。
「人民網日本語版」2012年9月19日