人民元の一方的な切り上げ傾向は長く続かず

人民元の一方的な切り上げ傾向は長く続かず。

タグ: 人民元切り上げ傾向

発信時間: 2012-10-09 16:59:21 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

◆人民元対米ドル相場の一方的な切り上げ傾向は長く続かない

例え、人民元が対米ドル相場で急伸したとしても、一方的な切り上げ傾向は長く続くことはないというのが、今の市場の見方である。

国内の面から見ると、経済成長が鈍化し、貿易黒字が縮小している中で、人民元の切り上げを行うはっきりとした原動力はないことがわかる。長江証券のストラテジー・アナリストは「基準値とスポット市場価格にずれが生じていることから、人民元相場の水準を安定させる政策の意図が明確に表れている。人民元の市場価格と基準値にずれが生じ、差が開いてしまう状況は以前にもあったものの、最終的にはスポットレートが基準値に近づく形で収まることが多く、基準値の主導的役割を反映している。今後、基準値が安定を保てば、スポットレートは再び基準値に戻る動きを見せる可能性があり、為替相場の開きがあったとしても、変動幅の上限である1%に長期間近づくことはないだろう」との見解を示した。

海外の面から見ると、米ドルの動向が大きく影響している。QE3が打ち出されたあと、米ドルが軟化するとの見方は増えているものの、米ドルが大幅に下落する可能性は小さいとの見方が多いため、人民元の対米ドル相場もまた、大幅に上昇する余地は小さいと見られている。中国・国際経済の研究機関であるCEBMの研究によると、量的緩和の米ドル指数とユーロに対する影響力は徐々に弱まっており、以前、米連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和を実施した際も、米ドル指数は必ずしも低下し続けることはなかった。一方、中銀国際は「米ドル安の更なる進行には限度があり、QE3は米ドル安を招いたものの、為替相場の競争を引き起こした。主要国通貨の切り下げ競争によって、米ドルが下落する空間は縮小している。その上、米ドルの見通しは他の先進国通貨よりも良好であるため、それが米ドルの為替相場を支えている」との見方を示した。中銀国際は更に、「FRBが米ドルの軟化を堅持したとしても、欧州債務危機は依然、市場の長期的な変動の焦点であり、米国経済は他の主要経済国よりも早く回復することが期待できる。米国の金融政策の引き締めは予想よりも早まる可能性があり、これらの要素が市場の予測を変えることで、米ドルの動きを反転させることにつながる」と指摘した。

「中国証券報」より 2012年10月9日

 

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