上場企業が発表したデータによると、中国の国有投資会社である中央匯金公司は2012年第3四半期、中国銀行と中国工商銀行の株式を追加取得していたことがわかった。工商銀行は8日、匯金公司が第3四半期に同行の株式を626万6300株を買い増したと発表した。中国銀行も9日、匯金公司が同じ時期に同行の株式を1881万2400株買い増したと発表。第2四半期に比べ、匯金公司が銀行株の買い増しを強化していることは明らかである。10日付中国証券報が伝えた。
業界関係者は「今後、匯金公司は尚も四大銀行(中国工商銀行、中国建設銀行、中国銀行、中国農業銀行)株の買い増しを行うものの、買い増しの力加減は市場の動向などの具体的な要因次第である。短期的に見れば、第3四半期に四大銀行による1000億元を超える配当金を手にしているため、匯金公司は依然強力な資金の後ろ盾を持っており、株買い増しの動きは市場の見通しを安定させる効果を発揮する」との見方を示した。
◆市場の信頼感改善にプラス
2012年第2四半期、匯金公司はそれぞれ工商銀行700万株、建設銀行385万株、中国銀行76万3000株、農業銀行800万株の買い増しを行っている。アナリストは「全体的に見ると、2011年第4四半期と2012年第1四半期に比べ、ここ数カ月、匯金公司の四大国有商業銀行株を追加取得する動きはやや弱まっている」と指摘した。公開された情報によると、2011年第4四半期、匯金公司はそれぞれ工商銀行5305万3000株、建設銀行9049万6000株、中国銀行1億4800万株、農業銀行3億1000万株の買い増しを行い、2012年第1四半期はそれぞれ工商銀行5032万4000株、建設銀行2267万4000株、中国銀行8363万株、農業銀行2940万9000株の買い増しを行った。