かつて中国市場で名声を博した日本家電メーカーだが、今はメディアや国民から一斉に「衰退」を指摘されている。国慶節の連休中、ソニーやシャープは販促に力を入れたが売り場には人気が無く、成約額は大幅に減少し、中国に進出して以来の「最低の国慶節連休」となった。信息時報が報じた。
中国における日本家電の衰退は、たとえ釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題が無かったとしても時間の問題だっただろう。
調査会社・奥維コンサルタントが発表した昨年7月と今年7月のデータを比べれば、日本家電の全体的な衰退は明らかだ。シャープの液晶テレビシェアは3.4%にまで下がり、プラズマテレビ市場におけるパナソニックのシェアも23.9%から11.2%に下がった。日本の家電は徐々に消費者から見捨てられつつあるが、シェア低下の兆しは早くからあった。思えばかつて、液晶テレビの人気に火がついたばかりのころ、得意げな日本テレビメーカーの様子をまだ覚えている。当時は情けない中国メーカーを叱責する文章を何度も書いたものだが、それも過去のことになってしまった。
「三十年河東、三十年河西(世の中は常に変化する)」という言葉があるが、市場経済の世の中では、30年を待つことなく世代交代が訪れる。中国のテレビメーカーがパネル業界に進出したばかりのころは困難が山積みで、主導権がなかったが、2008年には積極的にLEDテレビを普及させるようになった。過去2年間の国慶節連休、ソニーやシャープはLCDテレビを打ち出し市場シェアを奪取したが、LEDテレビの面では大きなブレークスルーが無いままだった。当時から中国メーカーに発言権を奪われつつあったのだ。さらにその後の3Dテレビ、スマートテレビ、クラウドテレビなどはいずれも韓国・中国メーカーがリードする一方で、日本メーカーは足取りが重く、全く追いついていない状態だ。パナソニックにいたっては依然としてプラズマディスプレイに固執し、すでに普及した液晶テレビと比べ明らかにメリットが無く、人気も地に落ちている。