劉さんは、「多くの従業員が解雇されることを心配していました。上司も何回か会議を開き、日本企業が撤退したとしても失業することはないと、私たちを安心させました。しかし減給という実質的な影響があります。釣魚島問題が早く沈静化することを願っています」と語った。劉さんは、自分のような小市民が「国際関係の影響」を受けようとは、かつて思いもしなかったという。
劉さんは若いが、同社ではベテランのライン工だ。2009年の卒業前の実習期間、同社は劉さんの学校で従業員を募集した。劉さんのクラスでは20数人が応募したが、最終的に雇用されたのは4人のみだった。劉さんは「激しい競争でした。身体能力検査だけでも、失格者が出たほどです。私は幸運でした」と語った。
劉さんは翌年卒業すると、同社と正式に契約を交わした。劉さんは、アブソーバーとトランスミッションシャフトのフロントナックルの間のボルト締め付けを担当した。この単純な締め付け作業を、劉さんは1年以上続けた。劉さんは、「平均すると60秒で1台分の作業を完了し、毎日9時間働きました。これでも楽な方ですが」と語った。
今の劉さんはライン外にいることが多く、部品の補充を行なっている。人手が足りない時は、手伝いに行くこともある。劉さんのユーモアあふれる口調から、ここの業務環境に満足していることが分かる。
努力すれば昇進の機会も