工業への投資は工業発展の重要なプロセスであり、基本的な手段でもある。近年、中国の工業の投資規模は大きく、投資ペースも速く、経済の安定的成長の維持において重要な役割を担ってきた。しかし、工業の投資規模が拡大し、成長が加速するにつれ、投資効率の低下傾向が表れ始めている。大規模な投資によって工業の発展をけん引する方法を継続することが難しい状況の中、工業の潜在的成長率の低下がもたらす課題を直視すべきであり、これまで推進してきた工業の拡張投資の悪影響に注意する必要がある。31日付中国証券報が伝えた。
全体的に見ると、近年、中国の工業投資は主に投資規模の拡大、急速な成長に反映されており、社会資本投資額に占める割合も年々上昇している。中国の東部・中部・西部における工業投資はいずれも大幅に伸びており、経済発展への影響は日増しに高まり、経済の安定的成長の維持において重要な役割を果たしてきた。しかし、工業への投資規模が拡大し、成長ペースが速くなるにつれ、投資の経済効率、社会的効率、環境効率などを総合的に評価すると、中国の工業の投資効率は低下していることがわかる。言うなれば、ここ数年、中国の工業投資の効果と利益は理想的ではないということだ。
まず、投資規模全体の急速な成長は産業構造の改善を伴っていない。近年、中国の工業の急成長が、低コストの資金投入と規模拡大による成長モデルを「頼みの綱」にしてきたことで、低コストの資金投入に過度に依存する状況を招き、種々の深刻な不均衡をもたらした。産業構造の不均衡を含め、中国の工業経済の持続可能な発展の巨大な潜在的リスクとなっている。