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李克強総理は現地時間1日午前、経済協力開発機構(OECD)本部で基調講演を行った。
李総理は「中国は改革開放の30年余り、常に発展を最重要任務とし、経済・社会発展は世界の注目する偉大な成果を挙げた。だが中国は依然世界最大の発展途上国だ。われわれは直面する試練を明確に認識しており、最大の決意をして今世紀中葉までに中等先進国水準に達するとの近代化目標の実現に努力している」と表明。次の3点を指摘した。
(1)平和的発展の環境を維持する必要がある。世界反ファシズム戦争の勝利および国連創設から70年の全体的に平和な国際環境があったからこそ、世界はかつてない発展と繁栄を実現した。苦労して手に入れた勝利の果実を一層大切にし、国連憲章の趣旨と原則を断固として守り、国連を中心とする戦後国際秩序・体制を断固として維持する必要がある。
(2)構造的改革を加速する必要がある。中国政府は近年大衆起業、万民イノベーションを大々的に提唱し、政府機関の簡素化と権限の地方等への委譲、権限の委譲と管理の結合、サービスの最適化を大々的に推し進めている。新たな市場参加者が爆発的に増加しており、その多数は雇用の多い小規模企業とサービス業だ。中国の経済成長速度はある程度鈍化したが、雇用は減らずに増加しており、しかも青年の就業は安定して増加している。これは改革とイノベーションによるものだ。
(3)国際生産能力協力の展開。中国は自らの設備を途上国の需要および先進国の優勢と結びつけて、国際生産能力協力を後押しすることを望んでいる。先進国の先進技術装備を採用し、途上国で生産・組み立てを行うとともに、金融機関と融資協力を行い、品質が良くて廉価な、省エネ・環境保護の設備、生産能力、および金融サービスを世界の市場に提供する。
李総理は中国経済の運営状況とマクロ経済政策の方向性も紹介。中国政府には経済発展の目標を実現する自信と条件があり、経済の中・高度成長の維持、中・高水準への邁進に努力すると表明した。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年7月3日