PwC(プライスウォーターハウスクーパース)は1月12日、北京でレポートを発表し、2016年に中国のM&A取引数と取引額は過去最高を記録したことを明らかにした。中国企業の海外投資額は246%増の2210億ドルに達した。これは、この4年間の中国企業による海外投資額の総和を上回る。
2016年の中国のM&Aは過去最高を記録し、取引数も21%増の11409件に達した。取引金額は11%増の7700億ドル。国内市場において不動産産業のM&Aが加速した一方、IT産業および金融業のM&Aは2015年をピークに減少に転じた。また中国企業の海外でのM&Aは2016年に大幅に増加し、取引数は142%増、取引額は246%で大幅増となった。うち51件の巨額海外投資取引額は10億ドル超で、ほぼ2015年の2倍にあたる。
PwCの中国企業M&Aサービス部門のパートナーである路谷春氏は、「この数年、海外企業の技術特許とブランド力を国内市場で活用したいと考える中国企業が増えている。注意すべきなのは、民営企業が継続して海外M&Aを主導していることだ。2016年の取引数は前年の3倍に上る。さらに、額面上、国有企業の取引額を2倍ほど超えている」と述べる。