珠海横琴はこのほど、全国初となる人的資本による出資管理規定を打ち出した。珠海横琴新区工商局の呉創偉局長は、人的資本による出資には巨大な利益があると同時に、巨大な論争も存在していると指摘した。「人的資本による出資には出資不足をもたらすリスクがあり、公司法(会社法)レベルでも明確な法的根拠を欠いているため、人的資本による出資に対しては長期にわたり、社会各界の意見が食い違い、論争が続いている。人的資本による出資をめぐる立法は、広東省で先例がないだけでなく、全国を見渡しても、上海浦東や北京中関村などの限られた地区で初期的な試行がなされているにすぎず、いずれも広範囲では実施されておらず、再現と普及の可能な経験をまだ形成していない。系統的で全面的な人的資本出資の立法は国内で初めてだ。そのため立法作業の難度は高いものとなった」
「中国(広東)自由貿易試験区珠海横琴新区エリア人的資本出資管理規定(試行)」(以下「規定」)は16条からなり、人的資本の定義や人的資本による出資の適用範囲、制限、特別な要求、評価、払い込み、情報公開、人的資本株主の株式譲渡・撤退などについての規定がなされている。リスクを抑えるため、「規定」は、複数の制度設計を行った。同時に「規定」は、会社の自治原則を強調し、多くの事項において株主の自由な規定を許している。これには人的資本出資の払い込み認定方式や同一株主の人的資本出資回数、人的資本株主の事前譲渡・撤退の可否などが含まれ、リスク制御の確保を前提として、会社と株主の自主権の十分な尊重がはかられている。
「規定」の打ち出しは、横琴の進める革新事業の一つにすぎない。珠海横琴は2016年、「2016年広東自由貿易試験区横琴エリア改革革新発展総体プラン」を研究・制定し、124件の改革革新を打ち出した。すでにそのほとんどは完了している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年1月18日