中国工業情報化部は10日、「中国製造2025」(メイド・イン・チャイナ2025)を実施するためのガイドライン、「1+X」を発表した。
「1+X」の「1」とは、「中国製造2025」を指し、「X」とは、その実施に向けた11項目の具体的な取り組み事項をまとめたもの。「中国製造2025」は、製造業の高度化を目指す10カ年計画で、2015年5月に国務院通達の形で発表された。
「1+X」の策定には、馬凱副首相を座長とする「国家製造強国建設指導者グループ」があたり、国務院傘下の20余りの部・委員会が共同で取り組んできた。「1+X」の11項目は、◇国家製造業イノベーションセンター(産業技術研究拠点)の建設、工業基盤の強化、スマート製造、グリーン製造、先端設備のイノベーションという5つのプロジェクトに関する実施ガイド、◇サービス型製造業の振興、設備製造業のブランド創出という2つの特定項目に関する行動ガイド、◇新素材産業、情報産業、医薬品産業、製造業の人材育成という4つの振興計画――からなる。
工業情報化部の関係者は、「1+X」を策定したねらいについて、「政府の指導力強化を通じて、業界のコンセンサス形成と社会資源の集約を図ることで、製造業の振興にボトルネックとなるものを解消し、将来的な競争力の向上につなげたい」と述べた。