李克強総理が車内に座り、隣にはベルギーのミシェル首相が座っている。車内に入りこの「VIPな乗客」に説明をしているのは、吉利集団の李書福総裁だ。
これはベルギー・ブリュッセル現地時間2日夕方に撮影された光景だ。欧州歴訪を終えようとしていた李総理は時間を作り、ベルギーのミシェル首相の案内で、吉利・ボルボカーイノベーション成果展を視察した。
吉利汽車は2010年、ボルボ株100%を取得した。ベルギーのヘント工場は買収後、生産台数と輸出台数が安定的に増加している。
これは中国・ベルギー両国の首脳が同イベントに出席した理由だ。李総理とミシェル首相は、吉利とボルボが共同開発したシャーシ、このシャーシを用いた新型セダンを見学し、企業の自動運転などの革新的な試みへの理解を深めた。
李総理は「中国企業が開放と協力により技術水準を高め、匠の精神を養い、中国の製造業をアップグレードさせることを奨励する」と述べた。
展示ホールには、ヘント工場から来た多くの現地従業員がいた。同工場はボルボのスウェーデンを除く最大規模のアセンブリ工場で、生産台数は世界の過半数を占めている。うち40%が中国市場に輸出されている。
李総理とミシェル首相はディスプレイの前で足を止め、ヘント工場のリアルタイムの生産画面を目にした。また吉利のベルギー、スウェーデン、四川省成都市、浙江省台州市などの工場のほか、スウェーデン・ヨーテボリ、スペイン・バルセロナ、米ロサンゼルス、上海市の設計センターの作業風景を目にした。
李総裁は「これが吉利・ボルボの世界における技術開発・生産態勢だ」と説明した。
李総理は「吉利の模索は、企業が開放と協力によって自らの水準を高められることを、十分に証明している。中国は中国製造2025戦略を実施中で、新たな、より高い水準の対外開放を積極的に推進している。我々はより多くの中国企業が開放・協力を拡大することを奨励し、またより多くの外国企業が中国で投資し事業展開することを歓迎する。相互補完、互恵協力により、共に発展し進歩する」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年6月7日