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japanese.china.org.cn | 27. 07. 2017

中国の建築の知恵、今も昔も世界を魅了

タグ: 故宮の模型 地震

「故宮の模型、M10.0の地震でも倒れず」という動画が最近、微博で話題になっている。ネットユーザーは視聴後、先祖の知恵には頭の下がる思いだとコメントした。

これは英国のチャンネル4が放送している、故宮を取り扱ったドキュメンタリー『紫禁城の秘密』の一部だ。ドキュメンタリーは故宮の歴史、規模、装飾などの特徴を紹介し、かつ世界最大の木造建築群である故宮が、いかに自然災害に立ち向かってきたかを詳細に説明した。

動画のスクリーンショット

動画によると、古代の建築家は紫禁城を建設した際に、多くの耐震措置を講じた。そのため過去600年間に渡り、唐山大地震を含む200回以上の大震災にも耐えきった。

それでは故宮はいかにして、多くの地震を乗り切ったのだろうか。英国の建築専門家は北京を訪れ、リアルな「地震実験」を目にした。

中国の実験担当者は伝統的な道具と手段を用い、5分の1スケールの故宮建築構造模型を作り、これを地震のように揺れる実験台の上に設置した。

実験開始から、M4.0、M4.5、M5.0と上がっていったが、模型全体はわずかに揺れるだけだった。

M9.5、M10.0になると、石の壁が倒壊したが、木の構造は倒れなかった。

英国の専門家は動画で、故宮を数百年支え続けている神秘的な力は、その柔軟性だと述べた。秩序正しい斗栱の構造は自動車のバンパーのように、揺れを和らげる力を発揮する。さらに木の柱は地中に埋められておらず、地震で折れることはない。

動画のスクリーンショット

彼は「これは中国の伝統建築の天賦の才を示す、すばらしい例だ」と感嘆を漏らした。

ドキュメンタリーが放送されると、中国建築は多くの外国人ネットユーザーを魅了した。

フェイスブックのユーザー、ハンドルネーム「@Pat Forster」は「中国の古代建築士は現代の道具を使わずに、これほど驚異的な建築物を創り出した。尊敬に値する」とコメントした。

ネットユーザー「@Jeemar Perillo」は「(故宮は)建築物の芸術品だ」とコメントした。

また、「そろそろ故宮を訪れる時か?」というコメントもあった。

外国人ネットユーザーを魅了しているのは、中国の伝統建築だけではない。現代の中国の建築物も、外国メディアから「奇跡」と称される。主体工事が7月7日に終わり貫通したばかりの港珠澳大橋は、英ガーディアン紙から「新世界7大奇跡」の一つと評価された。

英ガーディアン紙、ウェブサイトのスクリーンショット

港珠澳大橋の全長は55キロで、伶仃洋をまたぎ広東省・香港・マカオを結ぶ。珠海市から香港までの移動時間は3時間半だったが、30分に短縮された。

港珠澳大橋は中国の建設の歴史において、距離が最長の、投資額が最大の、施工の難易度が最高の海上橋だ。港珠澳大橋は建設中、数多くの奇跡を創り出した。また全体径間が最長の、鉄骨構造橋が最長の、海底トンネルが最長の海上橋でもある。

港珠澳大橋九洲航道橋の帆の形をした塔(新華社記者梁旭、9月27日撮影)

京新高速道路臨河―白疙疸区間内モンゴル・バヤンノール市内、道路片側は防砂ネット(新華社記者鄧華、7月14日撮影)

中国中鉄京新高速道路プロジェクト担当者の孫玉国氏は「砂嵐が起きると人は立っていられないほどで、作業員宿舎の屋根が吹き飛ばされたことがある。しかしこのように過酷な環境であっても、作業員の長年の奮戦により、京新高速道路は美しい黒のリボンのように砂漠を貫いている。新疆から北京までの車の移動距離は、1300キロ以上も短縮された」と説明した。

ウェブサイトのスクリーンショット

京新高速道路開通の情報は、同じく海外のネットユーザーから注目された。人々はSNSで中国の建設プロジェクトを賞賛した。「すばらしい」「優秀」「効率がいい」

「大国の匠」は伝承と練磨、専念と堅持により、プロとしての技能の極限に挑み、この「スーパープロジェクト」を完成させた。

地震でも倒れず、砂漠が便利な交通ルートに変わる。600年前に建てられた紫禁城は、現在も人々を魅了し、驚かせている。600年後の今日、現代中国のプロジェクトは総合的な国力を示す重要なシンボルとして、世界から注目されている。これらの「スーパープロジェクト」は中国製の設備を集約し、一連の中国技術を採用し、「中国標準」を形成している。これを支えているのは、最も活き活きした、最も現実的な「中国の力」だ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年7月27日

 

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