中国介護市場、20数カ国・地域の国際機関が注目

中国介護市場、20数カ国・地域の国際機関が注目。

タグ:中国介護市場

発信時間:2017-08-07 14:27:19 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中国は、高齢者が1億人を超える世界で最も多い国となり、介護市場の「ビジネスチャンス」が大きく広がっている。国際的な介護機関がここ3日間にわたって北京市に集まり、サービス、商品、理念を紹介し、利益の分け前を得ようと中国市場への参入を図った。

第6回中国国際介護サービス業博覧会が8月4-6日に北京市で開かれ、20を超える国と地域から、中国国内外の220社余りの社会組織、機関、企業が出展した。現地を取材した記者によると、今回の博覧会の国際展示スペースはこれまで以上の盛り上がりをみせ、日本企業が約半分のスペースを埋めた。フランスの企業団も出展し、介護機関や介護従事者訓練、高齢者向け建築設計などを紹介。オランダ、米国、イタリア、英国、デンマーク、シンガポール、オーストラリア、カナダなどの国際ブランド企業も出展し、中国市場を開拓した。

「2018年に北京市で開業した認知症専門介護機関は、中国で初めて日本の技術を導入し、認知症の高齢者、アルツハイマー患者を対象とする専門機関だ」。日本の介護企業、ニチイの社員は記者にこう話し、ここ数年続けて国際介護サービス業博覧会に出展しており、中国での事業展開を望んでいることを明らかにした。


彼女は、中国の高齢化が日増しに進むなか、アルツハイマーの見込み患者数も増えるとの見方を示した。ニチイが、医療や介護分野で培った多くのサービスと専門的経験をもとに、北京市で開設した初の認知症専門介護機関で高齢者に自立した集団生活を送ってもらいたいと説明。「高齢者10人を1つのグループとする少人数方式により、家庭の雰囲気を再現することで、各高齢者に自身の役割を持ってもらい、疾病の進行を抑える」としている。

フランスのDomusVi社も中国の要介護老人に注目している。同社社員は、同社が今年5月に中国で最初の高齢者養護院を西安市で開業したと紹介。「向こう5年間で、中国側の協力パートナーと、中国で介護養護院と高齢者マンション30軒の開設を計画している」と話した。

同じくフランスのORPEA社も中国市場の開拓に積極的だ。社員によると、同社は現在、治療・看護型介護機関やリハビリ病院、精神疾患リハビリセンター775カ所を世界10カ国で運営しており、総ベッド数は7万9838床に上る。中国で最初の介護機関、医葆庭仙林国際颐养センターを南京市で開業した。さらに、北京市で介護機関の開設を計画しており、「設計プランや用地選択が進んでいる」という。


国際的な建築企業も中国の介護市場を有望視する。オランダの医療・介護建築設計研究院は四川省から「中国視察旅行」を開始した。同社社員は、中国介護市場に参入して1年余りが過ぎ、四川省成都市にある養老センター、隣里センターなど現時点でプロジェクト5件の契約を締結したことを明らかにした。うち養老センターは敷地7500㎡で、今年末に施工を開始する予定。隣里センターは敷地1万5000㎡に上り、社区(地域コミュニティ)デイケアセンター、社区衛生サービスセンター、社区活動センターなどが含まれる。「設計から建設まで、高齢者の社交ニーズに目を向け、テーブルゲーム室や閲覧室など公共空間の利用を通じて高齢者の生活がよりゆったりと充実したものにすることを重視している」と説明した。

その他に英国、日本、米国、カナダ、中国香港などの介護、教育機関が博覧会で介護分野の人材育成協力プロジェクトなどを紹介し、中国と共に介護サービスの専門技能人材が不足する苦境を解決する方法を模索した。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年8月7日

 

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