「意見」は、今後の見通しの方向性を示すことに重点を置き、「イノベーションの奨励、包摂と周到かつ慎重な態度」の原則を堅持する。「放管服」(行政のスリム化と権限委譲、監督管理能力の強化と市場活性化との両立、サービス水準の向上)改革の深化に注力しつつ、制度上の障壁を取り除き、市場参入のハードルを引き下げる。産業の健全で秩序ある発展を奨励するとともに、市場参入者のシェアリングエコノミー発展へのマインド強化を目指す。また、シェアリングエコノミーの制度的保障を提起し、政府と企業のインタラクティブな信用情報共有システムを構築。政府部門のデータ共有、公共データのオープン化を推進し、資源のイノベーションと生産能力の共有を奨励する。このほか、シェアリングエコノミー発展の特徴に沿った税制措置などの整備を検討する。
一方で、「意見」は監督監理と規範化を強調する。シェアリングエコノミー発展のカギは、管理の革新の推進、各政府やプラットフォーム企業、業界団体、資源提供者、消費者が共に参加する多角的なガバナンス体系の構築にあり、共有・共同管理の実現、新産業・新業態の健全な発展の促進が重要となる。発改委関係者は、「『意見』はイノベーションの管理を強化し、シェアリングエコノミーの業界を跨いだ融合という特徴を充分に考慮したもの」だと指摘する。状況に応じた分類指導の考え方を堅持し、「旧来の方法」「旧来の考え方」で「新たな事物」を管理することを回避、地方政府の裁量権と創造性を重視したものだとしている。また、既存の社会ガバナンス体系と管理制度との連動、業界の指導と事中事後の監督管理が重要となる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年8月7日