中国の外貨準備高が6カ月連続で増加、供給側改革が奏効

中国の外貨準備高が6カ月連続で増加、供給側改革が奏効。

タグ:外貨準備高

発信時間:2017-08-10 13:08:21 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中国人民銀行が先ほど発表した最新データによると、中国の今年7月末時点の外貨準備高は、6月末より239億ドル増加の3兆807億ドルに達し、6カ月連続で増加した。アナリストによると、これは表面的にはドル安など為替レートの要素と関連しているが、中国経済のモデルチェンジ・アップグレードの流れが強まり続け、国民と企業の外貨購入がより理性的になり、海外投資家が中国市場で積極的に展開するといったファンダメンタルズの、重要かつ積極的な変化を反映しているという。外貨準備高の規模が増減を続けることになるが、国際収支バランスがさらに改善され、クロスボーダー資金流動が全体的に安定化という基礎がさらに堅固になると予想できる。

供給側構造改革が徐々に奏効

中国外貨投資研究院の譚雅玲院長は「上半期全体の経済状況は予想を上回り、安定性によるメリットが際立ち、外貨準備高の増加にプラスの影響を及ぼした。為替決済の意欲が高まり、外貨準備高の安定増加にプラスの要因をもたらした」と分析した。中国民生銀行の温彬首席研究員は「今年以来、中国マクロ経済の前進、人民元レート形成メカニズムのさらなる改善により、対米ドルで元安になる予想が弱まり、クロスボーダー資本流動情勢が好転している。銀行の為替決済関連の外貨取引の売り越し状況が改善され、外貨準備高の持続的な増加を促している。自民元対米ドルレートは安定を維持し、外貨準備高は小幅増加する」と予想した。

資本の流動が理性的に

国家外貨管理局の責任者は、「中国経済は今年以来、安定的に前進・好転するという発展の流れを引き継ぎ、経済の中高速成長とミドル・ハイエンドへの邁進を支える有利な要素が蓄積されている。国際金融市場は比較的安定しており、クロスボーダー資金流動と外国為替市場の需給バランスが整い、人民元レートが安定を維持している。この刺激を受け、個人と企業の外貨購入行為がより理性的になっている」と述べた。外貨準備高が増加を続けていることについては「これは国内市場の主体による外貨取引が、盲目的ではなく理性的になったという重要な変化を反映している」と分析した。

業界関係者は「中国の外貨準備高は今世紀初頭の約1655億ドルから急増し、2014年にピークの3兆9900億ドルに達してから、徐々に減少した。2014年以降、3兆ドルは心理的な分水嶺になり、この規模に近づくと非理性的な外貨購入の需要が形成されやすかった。しかし時間の流れにより、人々は中国が依然として貿易黒字国であり、外貨供給の圧力がそれほど大きくないことを意識した。しかも外貨両替により手にできる利益は、人民元建て金融商品や投資の収益率ほど高くない」と指摘した。

外資が中国市場に期待

外貨準備高の出処を見ると、海外投資家の中国での投資や増資などの行為も、その安定増加を促す重要な原動力になっている。国家外貨管理局のデータによると、中国の今年上半期の対外直接投資額は404億ドル、外資導入額は546億ドルで、142億ドルの純流入となった。これは外資の中国市場への期待を反映している。

上海を例とすると、日本商工中銀行股份有限公司上海分行、Union National Bank公開合資公司上海分行、大豊銀行股份有限公司上海分行、カシコン銀行(中国)有限公司上海分行が設立を認められた。スウェーデン国立銀行、オーストラリア・コモンウェルス銀行、エジプト中央銀行が在中国機関の人民元建て運営資金を追加した。

専門家は「これまでと異なり、中国が導入する外資もモデルチェンジを続けており、ミドル・ハイエンドの生産及びサービスに集まるようになった。これは中国経済のモデルチェンジの成果、潜在的なチャンスへの承認を示している。これは中国の外貨準備高の合理的な規模の維持を促す」と話した。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年8月10日

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