産業データ以外にも、最近の大口商品の価格逆転現象は中国経済の強靭性と成長のモチベーションを明確にしている。春季の価格低迷を経て、大口商品の価格は、特に金属価格、6月、7月とすでにその逆転現象が始まっている。これには、これ以前の中国インフラ建設プロジェクトの牽引がある。また、一面では中国国内の大企業がすでに安定して成長し始めていることにも因る。
ユービーエス・エイ・ジー(UBS AG)は中国経済が銀行貸出縮小措置発動にも関わらず、強い成長を維持していることに対して、詳細な研究を行った。その結果、銀行貸出資金の実体経済に及ぼす影響に遅延効果があるが、中国経済の当面のモチベーションを理解する上で、中国国内の銀行貸出資金の効率の大幅向上がキーポイントである。
UBS AG の見解によると、2016年以来、中国政府の経済成長促進、不動産業の持ち直しと輸出の拡大が相まって、中国の需要が大幅に増加した。同時に、中央政府が積極的に供給側構造改革を推進し、鉄鋼と石炭の過剰生産能力を削減し、金融資源の浪費を下げ、金融資源の新興産業への流入を奨励した。需要と供給の二つの方面からの影響から、中国国内の企業、特に多くの負債を抱えた採掘業部門と原材料部門の企業の収入と利益が明らかに改善された。このことが銀行貸出資金に対する依頼度を下げ、資金効率も大幅に向上した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年8月10日