そのほか、法律環境も規範化、透明化、公平化され、商業機密や知的財産権の保護意識も絶えず高まっている。これらは外資系企業の対中投資を便利にした。
ベーカー&マッケンジーは1993年に北京事務所を設立し、2015年に北京市奮迅弁護士事務所と上海自由貿易区に事務所を設立し、共同運営を開始した。
ネスレは中国の消費者によく知られている外国ブランドで、中国事業を始めて30年になる。ネスレは、法律の完備に伴い、商務・税務などの管理部門の効率が大幅に向上し、サービス意識も高まっていく状況を実際に見てきた。監督管理部門はより専門的に業務を行い、法に則り、公平に問題を処理するようになった。
近年、産業発展の世代交代に伴い、中国に進出するインターネット企業が増えている。ビジネス向けSNSのLinkedInもその1つである。中国に進出して間もないが、中国部門責任者の于志偉氏は、「ビジネス環境とは生産力だと私たちは考えている。政府の外資系企業の質に対する要求は高くなっている。その主な狙いは、外資系企業と地元企業を同じスタート地点に立たせて公平な競争をさせることである」と話した。
世界銀行の『2017年ビジネス環境の現状』報告によると、中国のビジネス環境は78位で、前年より順位を上げた。うち、ビジネスの利便性で中国の順位は3年で18位上昇。スイスの国際経営開発研究所(IMD)が発表した2017年度世界競争力報告でも、中国の経済、政府の効率、ビジネス効率は大幅に上昇した。