「無人スーパー」が昨年より世界各地で相次いで登場し、国内でも無人コンビニが真っ先に実用化された。無人コンビニ店が続けざまに登場し、シェアを争奪しようとしている。さまざまな関連ニュースと分析が、SNSで話題になっている。盛り上がりを見せているが、無人スーパーは本当に消費の新時代を切り開くのだろうか、人件費をカットし消費者にどのような実益をもたらすのだろうか。北京青年報の記者が北京初の無人スーパーを取材したところ、無作為に選んだ10種の商品価格が地元スーパーを上回っていた。人件費が高騰するコンビニと比べても、一部の商品は割高だった。
現場
2層の盗難防止シールド、料金を支払わなければ出られない
居然之家は北京市でこのほど、初の無人コンビニ「怡食盒子(EAT BOX)」を開店した。2週間の試験営業後、正式に営業開始となる。毎日の売上は2000−3000元だという。
同店は居然之家金源店の一階部分にある。ガラス構造が主体で、紫色の箱型コンビニ(敷地面積は約35平方メートル)は歩行者の注目を集めた。店内は輸入食品が中心で、約600種類の単品から選べる(うち約400種が輸入品)。
携帯電話で登録し、顔写真をアップデートするといった手順を踏まえ、新規ユーザーはこの無人スーパーに入店できる。うちこの顔認証用の画像は入店時のスキャン認証のほか、店を出る際の精算と確認に用いられる。顔認証という1枚目のシールドを越えると、4人ほどが収容できるスペースに入る。壁のボタンを押すことで、2枚目のシールドを通過し店内に入る。「箱」の出口には二重のドアがあり、顔認証でロックを解除してから外側のドアを開けることができる。
無人コンビニにこれほど多くの「関門」を設置するのはなぜだろうか。情報によると、出入り口の二重のドアは盗難防止用で、外側と内側のドアの間にはセンサーがある。すべての商品に無線周波数チップが搭載されており、未精算の商品がここに入ると外のドアの鍵を開くことができない。ここにはまた重力センサーがあり、出入りする利用客の重さを計算することで、購入記録と照合し、商品を余分に持ち去っていないかを判断する。
この盗難防止技術を試すため、北京青年報の記者は未精算の商品を持ち出口に移動した。すると耳元で「未精算の商品があります、戻ってください」という音声が流れ、外側のドアも鍵を開けられなかった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年8月14日