今麦朗集団と袂を分かって3年になる日本の日清食品株式会社の中国法人・日清食品有限公司は、このほど2017年度決算を発表した。それによると、中国事業の収入は16年の146億1千万香港ドル(1香港ドルは約13.6円)から、17年は151億6千万香港ドルに増加し、同年上半期のマイナス成長から状況は好転した。だが高級路線で中国市場に進出した日清食品は目下、国産インスタントラーメンブランドの打撃に直面し、利益が低下を続ける。今麦朗との提携解消後、産業全体の高級化の圧力に直面するようになり、中国市場での劣勢をどのように挽回するかは日清食品にとって最大の課題だ。「北京商報」が伝えた。
▽大陸部で業績不振
決算によると、日清食品の香港地区市場での事業収入は16年の116億6千万香港ドルから17年は138億6千万香港ドルに増え、これは主に2017年3月に香港捷菱有限公司の卸売事業を買収したことが収入増加に寄与したことと、インスタントラーメンの売上高の減少がわずかだったことによる。また日清食品は最近、上海市松江区の製造工業を売却して3億5300万香港ドルを獲得し、17年度の減損損失が減少して、通年にわたって不振が続いた大陸部市場事業のマイナスが相殺された。今や中国事業(大陸部事業および香港地区事業)収入の寄与度はグループ全体の収入の52.2%を占めるまでになった。
日清食品は中国の高級インスタントラーメン市場の開拓を進めるため、17年末に中国事業を分社化し、香港市場のメインボードへの上場を申請した。中国の食品産業アナリストの朱丹蓬さんは、「日清食品は大陸部市場の配置を加速させることで、収益が低下するが、これは段階的な低下だといえる」との見方を示した。だが業界関係者の中には、「カップ麺『カップヌードル』の発売後、日清食品は高級インスタントラーメン製品の投入で停滞状態に陥り、このことが大陸部市場での業績に直接響いた」と見る人もいる。