中国で先ごろ発表された『中国地熱エネルギー発展レポート』によると、中国の浅層地熱エネルギー利用は急速に発展している。2017年末時点で、中国の地中熱ヒートポンプ容量は2万メガワット、浅層地熱エネルギー年間利用量は1900万トン(標準炭換算)に上り、暖房(冷房)床面積は5億㎡を超え、京津冀(北京市、天津市、湖北省)の開発利用規模が最大となっている。
水熱型地熱エネルギーの利用も持続的に拡大している。ここ10年の中国の水熱型地熱エネルギー直接利用増加率は年平均10%に達した。
速報統計によると、2017年末時点で全国水熱型地熱エネルギーの暖房床面積は1億5千万㎡に上った。また、乾熱岩型地熱エネルギー資源の探査・開発は初期段階にあり、地熱エネルギーの探査開発利用装備が発展している。
ただ、中国の地熱エネルギー産業は依然として、不十分で協調性の無い状態だ。地熱エネルギー資源の精密な探査評価と科学研究が不足しており、地熱エネルギー産業の発展初期段階に対する支援政策も不十分で、地熱エネルギー資源の管理制度も整備されていない。
レポートは、地熱エネルギー資源の埋蔵量を早期に調べ、各種社会資本の積極的な参与を奨励し、地熱エネルギー資源の調査・評価を行う必要があると提言した。地熱エネルギー開発利用のキー技術向上を図り、地熱エネルギーのハイクオリティな発展モデル地区の育成などを進める必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年8月29日