中国A株のFTSE指数採用に期待高まる 数兆元の資金流入も

中国A株のFTSE指数採用に期待高まる 数兆元の資金流入も。

タグ:中国株式市場

発信時間:2018-09-04 16:51:11 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 金融サービスのMSCIは9月3日付で、MSCI指数に占める中国A株の割合を2.5%から5%に引き上げた。今回の調整により、5%を占める構成銘柄にA株10銘柄が新たに採用され、MSCI指数採用のA株は236銘柄に増え、MSCI新興市場指数に占めるウエイトは0.75%に達した。

 

 一方、大手指数会社のFTSE・ラッセルが9月の評価会議で、同社が編纂するコア指数に中国A株を採用するか否かが市場では広く注目されている。

 

 中国マクロ経済研究院研究員の劉翔峰氏は『証券日報』記者の取材に対し、A株の正式な「MSCI指数採用」について、中国資本市場の対外開放が新たな段階に入ったことを示し、中国金融市場の制度化、規範化、国際化にとって大きな意義と広範な影響力を持つため、FTSEによる早期のA株採用を後押しするのは間違いないと話した。MSCI指数にはグローバル・ベンチマークの効力があるため、A株採用が国際的な指数の同調を伴い、A株国際化の度合いや世界市場との連動性も大きく増えるとの見方を示している。


 劉翔峰氏は、A株が「FTSE指数採用」となれば、A株の国際化が大きく進んで、国際市場との融合度も急速に上昇し、株式市場に新たな原動力をもたらすと分析した。外資の持株比率が大幅に上昇し、外資の参入が市場マインドを押し上げると予想。また、外資のバリュー投資を重視する投資性向もゆっくりとA株の生態を変える可能性があり、例えば、売買停止・再開制度や上場廃止制度などの改善、A株の投資スタイルの国際化、長期投資とバリュー株選好の浸透、短期投資と株価を追いかける投資などの淘汰が進み、A株全体と変動率と売買回転率が持続的に低下する見込みとしている。

 

 頂点財経チーフ・マクロ・アナリストの徐陽氏は『証券日報』記者の取材に対し、四半期ごとの指数見直し作業を経てA株のMSCI指数採用銘柄が増えたことについて、A株国際化の度合いが持続的に高まり、運行規則が改善されていることを示すと指摘。これがFTSEに対しても良いイメージを与え、早期のA株採用を後押しすることになるとの見方を示した。


 FTSE・ラッセル国際指数は、FTSEが専門的にフォローするグローバル新興市場指標の指数で、現時点で世界の1兆5千億米ドル超に上る資金を集めている。一方のMSCI指数はグローバル投資ポートフォリオ・マネージャーが最も多く採用する基準指数だ。ある情報によると、FTSEは、ライバルのMSCI明晟を上回る中国株式市場のウエイトを設定する可能性があり、そうなればA株へ流入する新規資金を増やし、A株市場にとって非常に大きな後押しとなる。

 

 徐陽氏は、現時点のFTSE・ラッセル国際指数の規模約1兆5千億米ドルをもとに、A株に理論上5千億米ドル、人民元換算で3兆元超の新規資金が流入すると試算した。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年9月4日

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