江蘇省連雲港の中国・カザフスタン連雲港物流協力基地ステーションにて、作業員が大型機械を操作しクレーンを吊り上げた(2018年12月12日撮影)。
国務院新聞弁公室は14日、昨年の貿易状況に関する記者会見を開いた。海関(税関)総署報道官、統計分析司長の李魁文氏によると、中国の昨年の貿易額は前年比9.7%増の30兆5100億元となった。うち輸出額は7.1%増の16兆4200億元、輸入額は12.9%増の14兆900億元。貿易黒字は18.3%減の2兆3300億元。貿易は全体的に安定しつつ前進し、規模で過去最大を記録した。
「中国の貿易は昨年安定成長を実現し、輸出規模の記録更新をけん引した。質と効果がさらに高まった」李氏によると、中国の貿易額は2005年に初めて10兆元を突破した。2010年には20兆元を突破。昨年はさらに記録を更新し30兆元を突破し、過去最大となった前年を2兆7000億元上回った。
中国の貿易は昨年これほど素晴らしい成績を収めた。これには主に次の理由がある。
「良好」な経営環境。中国は減税・費用削減、口岸ビジネス環境改善など一連の政策と措置を打ち出した。貿易の利便性が大幅に向上した。世界銀行が昨年10月に発表した「ビジネス環境報告書2019」によると、中国のビジネス環境は世界ランキングで順位を32上げた。うち貿易は97位から32上げ65位になった。
多くの貿易会社。税関の統計によると、輸出入の実績を持つ企業数は昨年、2017年の43万6000社から47万社に増加した。市場主体の活力がさらに強化された。中国の民間企業の貿易額の増加に対する寄与度は昨年50%を上回り、中国の貿易発展の大きな見どころとなった。中国民間企業の昨年の貿易額は12.9%増の12兆1000億元に達し、中国の貿易額の39.7%を占め、前年より1.1ポイント増となった。うち輸出額は10.4%増の7兆8700億元で、輸出全体の48%を占め1.4ポイント増となり、輸出の最大の主体としての地位をキープした。輸入額は18.1%増の4兆2300億元。
「幅広い」貿易パートナー。中国の貿易市場多元化は昨年、積極的な進展を実現した。従来の貿易パートナーと良好な成長率を維持すると同時に、世界のその他の国・地域との経済・貿易交流を積極的に拡大した。うち中国と「一帯一路」沿線国との貿易額の伸び率は昨年、全体を3.6ポイント上回った。アフリカは6.7ポイント上回り、ラテンアメリカは6ポイント上回った。
「力強い」成長の動力。量や物価などの要素から見ると、中国の昨年の貿易成長は数量によるけん引の要素が大きかった。税関の初歩的な計算によると、中国の輸入数量指数は106.4、輸出数量指数は103.6で、数量の輸入・輸出に対する寄与度がいずれも5割を超えている。輸出入の成長の動力がより確かなものとなった。一般貿易の輸出入が急成長し、比率を高めた。中国の昨年の一般貿易輸出入額は12.5%増の17兆6400億元で、中国の貿易額の57.8%を占め、前年より1.4ポイント増加した。
「優れた」品質と効果。これは主に輸出入のバランスがとれ、地域発展がより調和的になり、製品の構造が改善されたことによって示されている。中西部と東北地区の貿易成長率は昨年、全国全体の成長率を上回り、地域発展がより調和的になった。製品別に見ると、一部の高付加価値機械・電力設備及び設備製造製品の輸出が好調をキープした。金属加工工作機械は19.2%増、携帯電話は9.8%増、自動車は8.3%増。輸出入の品質と効果がさらに高まった。