中国・モンゴル最大の陸路口岸であるエレンホト口岸はこの5年間に渡り「一帯一路」イニシアチブに積極的に反応したことで、現在の発展を迎えている。
内モンゴル自治区エレンホトで暮らす劉総成氏は現地の貨物輸送代理業者の責任者で、そのことを深く実感している。
劉氏は記者のインタビューに応じた際に「中国はエレンホト口岸を通じ、一帯一路沿線諸国に貨物を発送している。鉄道輸送の時間を4分の3短縮し、コストも低下している。これにより貨物輸送代理業者は長期的な発展を実現し、貨物輸送量が徐々に増加している」と述べた。
エレンホトは古くから草原シルクロードの重要な拠点だ。中国が掲げる一帯一路はここに開放の翼を与え、より高く飛べるようにした。
公式資料によると、エレンホトは清の時代に伊林驛を置き、商業貿易・流通を支えてきた。1820年代になると、茶商のキャラバン隊と共にここから欧州に向かった。
1世紀以上たった今日、国際定期貨物列車「中欧班列」が登場したことで、エレンホトは広く世界と連結するようになった。
越境ECに長年従事している李鵬遠氏は「2013年12月3日に1本目の中欧班列が開通してから、エレンホト鉄道口岸は28本の中欧班列を開通させており、ユーラシア十数カ国と60以上の地域を網羅している。ポーランドのりんご、フランスのワインが中国の食卓に上がり、中国製の自動車や電子部品が海外市場を豊富にしている。5年以上がたち、エレンホトには外国らしい雰囲気が備わった」と話した。
現地の果物・野菜貿易会社の責任者である馮志剛氏は「果物と野菜は冬の低温、夏の高温が苦手だ。以前は朝早くから積み込み、午後3時頃になりようやくエレンホト口岸で通関していた。現在はグリーンルートがあり、午前10時に果物と野菜をモンゴルやロシア極東に輸出し、時間とコストを短縮できる」と述べた。
現地の出入境国境警備・検査ステーションの情報によると、エレンホト道路口岸では毎日、農産物を積載した8−10台の輸送車両が通過する。果物と野菜の輸出は、同口岸の国境貿易の新たな成長源になっている。
モンゴル人のトラック運転手は「国境検査ステーションは果物と野菜を輸出入する車両を優先的に検査し、スムーズに通過させる。今は2分もたたないうちにトラックが通関できる」と述べた。
蘇嘎拉さんはモンゴルからエレンホトを訪れ、アパレルデザインを行っている。彼女の手にかかったモンゴル族の衣装は5年間で500点にのぼる。
彼女は中国各地のモンゴル族の知り合いのために服を作ったことがある。彼らはエレンホトで自分好みの生地を選んでから彼女にデザインと裁断を依頼する。彼女はこの仕事に意義を感じている。
モンゴル出身の蘇木達西さんは3人の子供に中国語を覚えさせようとしている。「中国の国力と影響力が拡大しており、子供たちに中国語を覚えさせる必要性が生まれている」
国境検査ステーションの職員は「モンゴル人は以前、中国をショッピングのため訪れることが多かったが、現在は留学が多くなっている」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年4月28日