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japanese.china.org.cn |29. 03. 2021

サッカーコート5枚分の「海外ゴミ」を返送

タグ: 税関 密輸 貨物船


 天津港南疆埠頭で28日、数台のガントリークレーンが作業し、赤褐色の粉末を貨物船に積み込んだ。中国税関システムが現在まで差し押さえているうち量が最大の密輸入境固形廃棄物、49万8000トンの黄鉄鉱スラグの最終部分の積み込みが間もなく完了する。この「海外ゴミ」は夜に天津港を離れ、すべて返送される。

 

 天津税関密輸取締局直属隊二級高級警長の繆斌氏は「一般的な高さに積み上げるならば、49万8000トンとはサッカーコート5枚分の量だ」と述べた。



 天津南疆税関二級高級主管の楊衛星氏によると、天津南疆税関職員は昨年3月の検査により、ある「鉄鉱粉」がやや軽く、酸っぱい刺激臭があり、いずれも均一度が非常に高いことに気づいた。この貨物のサンプルの化学検査を行ったところ、中国が法律で輸入を禁止している固体廃棄物の黄鉄鉱スラグであることが分かった。


 この手がかりを握った後、天津税関密輸取締部門は直ちに調査を展開した。関連企業がこれまで輸入を申請した5件の「鉄鉱粉」類貨物が検索にかかり、いずれも密輸の疑いがあった。天津税関は昨年6月、税関総署の統一的な手配により、「青空2020」特別行動の第1期集中取締を展開した。この密輸犯罪グループを崩壊させ、事件に関わった主な4人を逮捕した。南疆埠頭の現場で密輸の疑いのある49万8000トンの黄鉄鉱スラグを差し押さえた。




 「海外ゴミ」は通常、国が輸入を禁止している固体廃棄物を指す。2017年に「海外ゴミ入境の禁止による固体廃棄物管理制度改革の推進の実施案」が発表された後、中国は徐々に秩序正しく輸入固体廃棄物の種類・数量を減らした。2017年よりプラスチックごみの輸入を禁止し、その後禁止を5種の廃棄金属製品、廃棄繊維、廃棄紡績品などに拡大した。中国は今年1月1日より、すべての手段による固体廃棄物の輸入を禁止している。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年3月29日