満州里通関地を通して輸出される中国産自動車
中国満州里税関は21日、今年上半期(1~6月)には同通関地を通しての自動車輸出が急増したと発表しました。主力となったのは民営企業で、前年同期比370.5%増の447台が輸出されました。
満州里通関地は内蒙古自治区のフルンボイル大草原の西部にあります。北はロシア、西はモンゴルに隣接していることで、中国・ロシア・モンゴルの3カ国の国境地域に位置します。また、シベリアンランドブリッジ(SLB)の交通の要所であり、中国からロシアなどの独立国家共同体諸国や欧州諸国へ向かう重要な通路にあることで、中国最大の陸の通関地でもあります。
満州里税関のまとめによれば、1~6月に同通関地を通して輸出された自動車は前年同期比161%増の963台で、価額は同128.8%増の5億元(約85億円)に達しました。うち6月の輸出台数は同115.5%増の125台で、価額は108%増の7066万4000元(約12億円)でした。
同通関地を通して今年上半期に輸出された自動車はすべて中国のブランドだったとのことです。輸出急成長の原因としては、中国国内自動車市場が回復し、多くの中国の自主ブランド自動車企業が輸出および国際的な発展戦略の制定と実施を加速していることや、ロシアの建築機械市場と資源採掘プロジェクトによる需要が大きいことが挙げられます。また、新型コロナウイルス感染症の影響で、国外の多くの自動車企業が重要な部品やチップの不足という状況に直面する中で、産業チェーンが比較的に整備された中国の自動車企業が台頭し、中国自主ブランドの自動車産業の生産能力が十分であることも、性能を考えれば安価な中国の自動車の輸出成長を後押ししたとのことです。(玉華、鈴木)
「中国国際放送局日本語版」2021年7月24日