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japanese.china.org.cn |13. 11. 2023 |
各国の農家、中国向けの果物栽培が好調=米紙
ベトナム中部の農業の町には、大小さまざまな倉庫が設置されている。倉庫は熱帯果実で満杯になっている。これらの豊作の果物は中国という巨大市場に向かう。米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」が伝えた。
現地の農家はドリアンを栽培するため伝統的な作物であるコーヒーの木を切っている。この匂いに癖のある果物は中国で人気だ。農家は富を手にし、新しい灌漑システムを購入し、借金を返済し、さらに家に輝かしい大理石の外壁を設置した。ある54歳の農家は、「現地人の暮らしぶりが良くなり、リッチになったとされているほどだ。今年はドリアンの販売で8万1000ドル稼いだ。中国の多くの購入者が現地を訪れるようになった」と述べた。
中国の消費者はこの数十年でますます豊かになり、外国の農産物への需要も日増しに拡大した。中国の食品輸入額はこの20年間で約150億ドルから1300億ドル以上に増加した。ケニアのアボカド栽培業者、インドのエビ養殖業者、ロシアの大豆生産業者、カンボジアのバナナ農家が受益者になった。
中国経済の成長率がやや低下しているが、牛肉や熱帯果実などの食品の需要が依然として旺盛だ。中国の昨年のドリアン輸入量は80万トン以上、肉類輸入量は740万トンで、いずれも世界一だった。中国の多くの消費者を満足させることで、農村部住民の所得増を目指す国は歴史的なチャンスを迎えた。しかしこれはまた、「中国の大きな市場に進出しつつ、この貿易パートナーに過度に依存しないためには?」という難題ももたらした。
ベトナム中部の高原地帯はロブスタコーヒーで有名だ。しかし中国が昨年、ベトナム産ドリアンの輸入を解禁すると、現地の農家はコーヒー栽培をやめるようになった。26歳の農家は、「1ヘクタールのドリアンの栽培で得られる利益はコーヒーの約5倍だ。今年のドリアン収穫量は昨年を大きく上回る4トンで、すべて中国に出荷した」と述べた。
ベトナムのドリアンの約9割が中国に輸出され、他にも多くのドラゴンフルーツ、バナナ、マンゴー、パイナップルが輸注される。ドリアンの業者は、「人々は数年前にドリアンを貧困削減作物としていたが、今や金のなる木になった。日本への輸出を試みたこともあるが、現地の購入量は少なかった。しかし中国への過度な依存をそれほど心配していない。ドリアンは中国市場でまだ成長の余地を残している。この果物に不慣れな人がまだ多いからだ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年11月13日