share
経済>
japanese.china.org.cn |04. 07. 2024

生成AI、「敦煌遺書」をデジタル化修復

タグ: 生成AI 敦煌遺書
中国網日本語版  |  2024-07-04

間もなく開幕する世界人工知能(AI)大会2024の会場を取材したところ、AI技術のイノベーションが続き、中華文化を守る有能な助手になっていることが分かった。先進的なデジタルテクノロジーを利用し文化遺産の保護と伝承を促進することで、未来の中国でも古い中国に出会える。

合合信息の展示ブースでは、高画質の「敦煌遺書」が人目を引いた。生成AI技術のサポートにより、残巻がデジタル化修復されている。来場者は各位置で巻物をスキャンすると、AIが字や色を修復し背景を補うことで古書を再び読めるようにする様子を見ることができる。

AI古書修復が、世界人工知能大会展示ホールで展示された。新華社記者・周琳撮影

「敦煌遺書」とは、1900年に莫高窟蔵経洞で見つかった文献で、各種文字の写本、印本、拓本でつくられる。時代は4-11世紀で、内容には社会、経済、文化、芸術、宗教、医薬、中国・海外文化交流が含まれる。「中世中国の百科全書」と呼ばれる。

合合信息の展示ブースのスタッフである許圓圓氏は、「数カ国の数十の収蔵機関に収蔵され、整った総合目録がないことは、学術界の体系的な研究の大きな妨げとなっている。年月の経過により、古書はさらに材料の老化、環境による侵食、内容の損失など多くの試練に直面している」と述べた。

AI識別により、千年の時を経た残巻から歳月の痕跡が払拭され、完全な姿で人々の前に姿を現す。

許氏は、「AI古書修復モデルには優れた画像処理能力があり、古書・文献に存在するぼやけや明暗といった画像の品質問題の解消をサポートできる。モデルはさらに古書により異なる書体や紙の背景を学び、損傷箇所の字の内容や風格を高度に復元する。文字の風格と背景の古書との一致性を極力保証し、元の状態に修復する」と述べた。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年7月4日