世界の自動車メーカー、中国市場に「信任票」を投じる

「自動車の都市」と呼ばれる吉林省長春市で開催中の第21回長春国際モーターショーで、BMWやメルセデス・ベンツなどの有名自動車メーカーが展示に力を入れ、その最新モデルとブランド文化をアピールしている。

アナリストは、世界トップの自動車メーカーが今年に入り対中投資を拡大し、中国市場に「信任票」を投じていると指摘した。

来場者が第21回長春国際モーターショーを訪れた。新華社記者・司暁帅撮影

メルセデス・ベンツとBMWの合弁会社が今年3月、北京市で設立された。中国市場でのスーパー充電ネットワークをさらに広げる。VW（中国）は今年4月、安徽省合肥市の生産・イノベーションセンターの増築に25億ユーロを投資し、現地での研究開発力を強化すると発表した。また小鵬汽車と共同開発するVWブランドのスマート電気自動車（EV）の生産ペースを上げるという。

アウディの自動車が、第21回長春国際モーターショーで展示された。新華社記者・司暁帅撮影

長春国際モーターショーの現場から数十キロ離れた場所で、投資総額358億元のアウディ一汽新エネ車プロジェクトが順調に進んでいる。同プロジェクトはアウディの中国初のPPEプラットフォームに基づくEVの生産に特化した生産拠点で、設計上の年間生産能力は15万台。年内にアウディ「Q6e-tron」などのEV3モデルの生産を開始する。

中国人消費者の使用の需要の持続的な変化に伴い、多くの外資系自動車メーカーがモデル転換と高度化を加速するか、中国現地メーカーと事業提携している。スマート化により市場のペースに合わせ、より多くの消費者から注目を浴びようとしている。

BMWの自動車が、第21回長春国際モーターショーで展示された。新華社記者・司暁帅撮影

中国ドイツ商会はこのほど発表した調査報告書の中で、在中国ドイツ企業の中国経済の先行きに対する見通しは昨年より楽観的と指摘した。調査対象の186社のドイツ企業のうち84％が、今後半年で中国の経済状況が改善されるか、現状を維持すると予想した。対中投資について、今後2年内に対中投資を拡大は過半数を占め、投資規模の維持を検討は27％にのぼった。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2024年7月19日