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japanese.china.org.cn |26. 09. 2024

改革止めず最適解導き出す

タグ: 改革
人民中国  |  2024-09-26

段非平=文 

改革開放政策が実施された数十年間、中国は高速成長し、各分野で世界が注目する発展の成果を収めた。しかし、ますます複雑化する国内外の情勢の中、数多くの「発展してからの問題」が依然として中国の前に置かれており、改革のさらなる深化がこれらの問題を解決する最良の方法なのは間違いない。2012年以降、中国は改革をよりいっそう深く、着実に推進し、新時代の中国に新たな飛躍をもたらした。 

市場の活力を引き出す経済体制改革 

深圳しんせんは中国の改革開放の窓口であり、改革の全面的深化を見守った「証人」でもある。12年12月、習近平総書記は就任後初の地方視察に深圳を選び、「改革の歩みは止まらず、開放の歩みも止まらない」という中国の決意を宣言した。翌年、第18期三中全会が北京で開催され、改革の全面的深化のプロセスも正式に始まった。  

数多くの早急に解決すべき課題のどこから手を付けるべきか? 

「経済体制改革は、改革の全面的深化の重点である。核心的な問題は、政府と市場との関係を適切に処理し、資源配置における決定的な役割を市場に果たさせ、政府の役割をさらによく果たさせることである」。第18期三中全会が下したこの重要な判断は、改革の全面的深化の力点と突破口を明確した。市場の役割を「基礎的」から「決定的」なものへ転換することは、社会主義市場経済の発展が新たな段階に入ったことを示している。 

政府と市場との関係を適切に処理することは、世界の難題であり、中国の経済体制改革の核心的な問題でもある。十数年来、中国は効果的な市場と機能的な政府のより良い連携を絶えず推進し、一連の前例のない改革措置で市場参入のハードル1)を絶えず引き下げ、市場ルールをより透明にし、市場環境をより公平にし、各種経営主体の内生的原動力とイノベーションの活力を十分に引き出した。 

中国は18年に全国統一の市場参入ネガティブリスト制度を正式に実施した。リスト以外の分野では、どのような所有制企業や規模の企業でも法に基づき平等に参入することができるようになった。「ネガティブリストはただのリストではなく、一つの制度システムです。この制度的革新は世界的に重要な試みです。ネガティブリスト制度は政府と市場の関係を再構築し、統一的な開放、秩序ある競争が保証された市場体制の構築に有利です」と中国マクロ経済研究院経済研究所の郭麗岩副所長は述べる。 

頻繁に行き交う水素燃料を使用する大型トラックや整然と並んでいる100ムー(1ムーは0067)に及ぶ太陽光発電パネル、スマートセンターにデータをリアルタイムに伝送しているデータ収集ステーションなど、天津栄程聯合鋼鉄集団の社内にはこのような「グリーン」な光景が広がっている。ここ数年、鉄鋼業界はグリーン化スマート化のモデルチェンジとグレードアップを絶えず加速しており、これも中国の経済発展モデルの転換や経済構造の最適化を表す縮図となっている。 

中国の経済成長率は12年に21世紀初となる8%以下にとどまった。それと同時に、長期にわたって蓄積されてきた深層的な構造的矛盾も絶えず現れ始めた。中国経済が持続可能な成長を目指す「新常態(ニューノーマル)」に入ったことの提起や、供給側構造改革の推進、そして高速成長の段階から質の高い発展の段階への転換を明確にすることなど、経済情勢に対し適時に科学的判断を行った中国は、絶えず改革によって発展の問題を解決している。 

十数年来、中国は発展の重点を実体経済に置くことを堅持し、現代化産業体系の建設を大いに推進し、工業構造は絶えずミドルハイエンドにまい進してきた。昨年、一定規模以上(年間売上高2000万元以上)の工業付加価値額におけるハイテク製造業や設備製造業の割合はそれぞれ157%と336%で、12年より63%と54%向上した。需要構造は継続的に改善され、消費の主エンジンとしての役割はさらに強化され、昨年の経済成長に対する最終消費支出の寄与率は825%に達した。新型都市化は著しい成果を収め、昨年末の常住人口ベースの都市化率は6616%で、12年末より1306上昇した。地域の協調的な発展は絶えず深く推進され、北京天津河北の協同発展、長江経済ベルトの発展、粵港澳大湾区(香港マカオ広東省珠江デルタの九都市〈広州、深圳、東莞、恵州、仏山、江門、中山、珠海、肇慶﹀を統合したグレーターベイエリア)の建設など、地域における重大戦略はより多くの発展の原動力を育成した。目下、中国は地域ごとの状況に合わせた新たな質の生産力を発展させており、各地は新たな質の生産力に相応する新型生産関係の構築を継続的に加速し、発展の新たなコースを切り開き、新たな原動力を形成している。 

経済構造の継続的な最適化のほか、開放型経済体制の構築も中国の発展のハイライトだ。 

上海に進出している外資系企業は現在、7万社以上ある。昨年だけで上海に新設された外資系企業は前年同期比383%増の6017社に上り、外資利用額(実行ベース)は240億に上り、過去最高となった。13年9月29日、中国初の自由貿易試験区(以下、「自貿区」)が上海で誕生し、各国企業はネガティブリストで外商投資を管理することに情熱を燃やした。現在、自貿区の外商投資参入ネガティブリストは2しかなく、リストの項目は190項目から27項目まで削減され、製造業への規制はもうゼロになった。これは中国がハイレベルの対外開放を揺るぐことなく拡大し、世界と市場のチャンスを共有する自信と決意を十分に体現している。 

昨年末までに中国は7年連続で世界最大の貨物貿易国の地位を維持し、140以上の国地域の主要貿易パートナーとなり、外資誘致と対外投資はいずれも世界上位を占めている。近年のグローバル化への逆風に対し、中国は二国間、多国間、地域間協力を積極的に推進し、29の国地域と22の自由貿易協定を締結し、150余りの国や30余りの国際機関と230件余りの「一帯一路」共同建設協力文書を締結し、中国国際輸入博覧会や中国輸出入商品交易会(広交会)、中国国際サービス貿易交易会など経済貿易に関連する一連の国際レベルの大会も開催した。十数年来、中国は絶えずハイレベルの開放で改革を促進し、多くの知恵で世界経済の開放協力に貢献してきた。 

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