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japanese.china.org.cn |06. 01. 2026

「中国都市総合発展指標2024」杭州・成都・重慶など准一線11都市が各々の光彩を放つ

タグ: 都市 発展指標 科学技術 製造業
中国網日本語版  |  2026-01-06

雲河都市研究院

編集ノート:中国国家発展改革委員会発展戦略和計画司と雲河都市研究院が共同で開発した「中国都市総合発展指標2016」の公表以来、雲河都市研究院は中国の地級市及びそれ以上の297都市を、経済・社会・環境という三つの軸で、包括的に評価してきた。このほど、9年目となる2024年度「中国都市総合発展指標」を発表、中国都市発展の成果と課題を多角的に分析し、今後を展望した。本稿は「中国都市総合発展指標2024」発表の第2弾として、製造業輻射力、IT輻射力、科学技術輻射力の三分野におけるランキングを示し、準一線都市の発展特性を分析した。

「中国都市総合発展指標2024」の総合ランキングでは、北京が引き続きトップを維持し、上海が第2位、深圳が第3位、広州が第4位となった。

総合ランキング偏差値は、経済、社会、環境の3つの大項目偏差値の合計を300とする。「中国都市総合発展指標」(以下、「指標」)では、偏差値200以上を一線都市と定義している。上記の4都市はいずれも偏差値200を上回る突出したパフォーマンスを示し、一線都市に該当する。

偏差値175以上200未満の準一線都市は、杭州、成都、重慶、南京、武漢、蘇州、天津、西安、厦門、寧波、長沙の11都市となった。2023年と比較すると、寧波と長沙の2都市が新たに加わった。内部順位では、杭州が成都を上回り、準一線都市の先頭に立った。

偏差値150以上175未満の二線都市は68都市、偏差値150未満の三線都市は214都市を数える。

明暁東中国国家発展改革委員会発展戦略和計画司元一級巡視員・中国駐日大使館元公使参事官は、「経済、社会、環境の三大項目における偏差値の合計によって都市を一線都市、準一線都市、二線都市、三線都市の4階層に区分する手法は、都市の位置付けを明確にする。さらに、社会および環境との調和的発展を重視する方向性に都市発展を誘導する効果を持つ」

「今回の発表は、中国都市発展における新たな構造と特徴を示している。まず、北京、上海、深圳、広州の4都市は、長年にわたり圧倒的な総合力を示し、一線都市の地位を堅固に保っている。4都市は、GDP総量や全国時価総額上位100社に占める割合などの面で絶対的な優位性を持ち、中国における経済、科学技術、文化等のハブとして、世界にも重要な影響力を持つようになった」と高く評価した。

準一線11都市各々の個性が鮮明に

準一線11都市のGDP全国シェアは19.8%に達し、一線4都市の12.7%を上回っている。一方、全国時価総額上位100社に占める割合を見ると、準一線11都市は12.1%にとどまり、一線4都市の同78.4%の6分の1にも満たない。このことは、高時価総額トップ企業が一線都市に集中していることを示している。

準一線都市の中では、蘇州の1人当たりGDPが20.6万元と最も高く、一線都市である深圳に匹敵する水準にある。続いて、南京19.3万元、杭州17.3万元、寧波18.6万元が上位を占め、長江デルタの4準一線都市は、準一線都市における1人当たりGDPの第1グループを形成している。

第2グループは、厦門16.1万元、武漢15.3万元、長沙14.4万元、天津13.2万元である。第3グループは、成都10.9万元、西安と重慶がともに10.1万元にて構成される。

同じ準一線都市であっても、1人当たりGDPの水準には2倍以上の開きがある。このことから、経済、社会、環境の総合ランキングで同じ高偏差値帯に位置する都市であっても、その発展モデルや強みは多様であり、各々異なる分野で競争力を発揮していることが分かる。すなわち、準一線都市は総括することが難しく、「各々が独自の強みを発揮している」。

準一線都市の分布状況を見ると、「十三・五(第13次五カ年計画)」において計画された19のメガロポリスのうち、長江デルタに4都市、成都・重慶地域に2都市、長江中流に2都市、京津冀(北京・天津・河北)に1都市、関中平原に1都市、粤閩浙沿海地域に1都市が含まれる。

本稿は、「中国都市総合発展指標2024」発表の第2弾として、製造業輻射力、IT輻射力、科学技術輻射力という三つのランキングを用い、準一線都市における多様な発展特性を分析する。

製造業輻射力が最も強い準一線都市:蘇州と寧波

輻射力は、都市の広域的影響力を評価する上で重要な指標である。製造業輻射力は、都市における製造業の輸出競争力や製造業就業者数などを総合的に評価している。

「指標」に基づく「中国都市製造業輻射力2024」の上位10都市は、深圳、蘇州、東莞、上海、寧波、仏山、無錫、広州、杭州、厦門となっている。これら製造業スーパーシティは、全国輸出総額の42.4%、および製造業就業者数の21.8%を占めている。

メガロポリス別の分布を見ると、これら製造業スーパーシティ上位10都市のうち、長江デルタが5都市、珠江デルタが4都市、粤閩浙沿海地域が1都市を占め、長江デルタと珠江デルタの二大メガロポリスの製造業における圧倒的な優位性が読み取れる。

製造業輻射力トップ10には4つの準一線都市がランクインしている。とりわけ、蘇州と寧波はそれぞれ第2位、第5位と高い順位を占めている。

2024年の輸出総額を見ると、準一線の蘇州と寧波はそれぞれ中国全国第3位、第4位に位置し、準一線11都市の全国シェアは25.2%に達している。

製造業就業者数から見ると、蘇州と寧波はそれぞれ中国全国第3位、第4位に位置している。準一線11都市が全国に占める製造業就業者数のシェアは16.4%に達している。

東京経済大学の周牧之教授は、「直近では2025年の最初の11か月間における中国の貿易黒字は1兆米ドルを超え、人類史上の奇跡とも言える成果を記録した。強力な輸出能力を備えた製造業スーパーシティこそが、中国の製造業大国としての地位を支える重要な基盤である。長江デルタと珠江デルタの二大メガロポリスは、すでに世界最大級の製造業集積地へ成長した」と指摘している。

IT輻射力が最も強い準一線都市:杭州と南京

「指標」に基づく「中国都市IT輻射力2024」の上位10都市は、北京、上海、深圳、杭州、南京、広州、成都、蘇州、武漢、西安である。これらIT産業スーパーシティは、全国のメインボード上場IT企業数の74.1%を占め、情報伝達・コンピュータサービス・ソフトウェア産業の就業者数の46.4%を占めている。

メガロポリス別の分布を見ると、IT産業スーパーシティ10都市は、京津冀が1都市、長江デルタが4都市、珠江デルタが2都市、成都・重慶地域が1都市、長江中流が1都市、関中平原が1都市となっている。

IT産業スーパーシティ10都市のうち準一線都市は6都市がランクインし、杭州と南京はそれぞれ第4位、第5位を占めている。

製造業スーパーシティ10都市が長江デルタおよび珠江デルタに高度に集中している構図と比較すると、IT産業スーパーシティ10都市は、各地域の中核都市へと分散する傾向を示している。

2024年における上海、深圳、香港、北京の4大メインボード市場に上場するIT企業数を見ると、準一線の杭州と南京はそれぞれ中国全国第4位、第5位に位置し、準一線11都市の全国シェアは21.5%に達している。

情報伝達・コンピュータサービス・ソフトウェア産業の就業者数では、杭州が第5位、南京が第7位にランクインし、いずれも中国を代表するIT都市となっている。準一線11都市の全国シェアは26.1%である。

周牧之教授は「IT産業は、今日の世界経済を牽引するリーディング産業であり、最も活発で、時価総額規模も最大の企業群を形成している。世界のIT産業はすでに米中二強競争の構図を形成しており、かつて製造業時代に強い競争力を有していた欧州や日本は、相対的に第二グループへと後退している。AI駆動の時代においては、この構図は今後さらに強まるだろう。IT産業スーパーシティ10都市は、中国IT産業の中核的要素を集積している。大規模言語モデルのDeepSeek、ロボットのUnitree Robotics を始めとする杭州「六小龍」を代表例として、準一線都市も数多くの注目すべき成果を上げている」と述べている。

科学技術輻射力が最も強い準一線都市:杭州と蘇州

「指標」に基づく「中国都市科学技術輻射力2024」の上位10都市は、北京、深圳、上海、広州、杭州、蘇州、武漢、南京、東莞、寧波である。これら科学技術スーパーシティは、中国全国の特許授権件数の39.2%、および科学研究・技術サービス業の就業者数の34.5%を占めている。

メガロポリス別の分布を見ると、科学技術輻射力上位10都市は、京津冀が1都市、長江デルタが5都市、珠江デルタが3都市、長江中流が1都市となっており、京津冀・長江デルタ・珠江デルタの三大メガロポリスが科学技術分野において圧倒的な優位性を有している。

科学技術輻射力上位10都市のうち準一線都市は5都市がランクインしており、杭州と蘇州はそれぞれ第5位、第6位を占めている。

2024年の「ネイチャー・インデックス」における世界研究機関トップ500を見ると、準一線都市の杭州は中国全国第9位、蘇州は第16位に位置しており、準一線11都市の全国シェアは36.2%に達している。

各研究分野における論文引用数上位1%の研究者数は、杭州が中国全国第5位、蘇州が第13位となっており、準一線11都市の全国シェアは32.1%を占めている。

特許授権件数は、蘇州が中国全国第4位、杭州が第6位にランクインしており、準一線11都市の全国シェアは23.7%となっている。

科学研究・技術サービス業の就業者数は、杭州および蘇州はそれぞれ中国全国第9位、第12位に位置している。準一線11都市が全国に占める就業者数のシェアは24.2%に達した。

周牧之教授は、「『十四・五(第14次五カ年計画)』期間における科学技術イノベーションへの大規模な投入は、多数の科学技術スーパーシティを生み出し、京津冀、長江デルタ、粤港澳という三大国際科学技術イノベーションセンターの台頭を促し、中国の製造業およびIT産業の発展を力強く推進している」と強調している。

明暁東氏は「準一線都市の発展は顕著であり、その数は11都市へと拡大した。これらの都市は、長江デルタ、成都・重慶地域、長江中流、京津冀、関中平原、粤閩浙沿海地域といったメガロポリスに分布している。準一線都市内の序列にも変化が見られ、杭州が成都を上回り、準一線都市の先頭に立った。これらの都市は、製造業輻射力、IT輻射力、科学技術輻射力などの面でそれぞれ異なる強みを有し、中国の都市発展が多彩に展開していることを示している」と述べた。また、「準一線都市全体の総合力は強化されている。とりわけ、蘇州・寧波に代表される製造業スーパーシティ、杭州・南京に代表されるIT産業スーパーシティ、杭州・蘇州に代表される科学技術スーパーシティの台頭は、中国実体経済の堅固な基盤とイノベーション主導型発展の強い推進力を明らかにしている」

一方で、「一線都市と比較すると、高時価総額のトップ企業の集積においては依然として大きなギャップがある。また、準一線都市間においても発展の不均衡が見られ、1人当たりGDPになお大きな開きがある」と総括している。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2026年1月6日