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japanese.china.org.cn |15. 01. 2026

DeepSeek誕生1周年に見る中米AI①異なる発展経路

タグ: 人工知能 AI LLM エンジニアリング
中国網日本語版  |  2026-01-15

ロイター通信によると、中国の人工知能(AI)スタートアップ「深度求索(DeepSeek)」は2月中旬に次世代AIモデル「V4」をリリースする予定だ。このモデルは高いコーディング能力を持ち、米国のAI企業Anthropicが開発する大規模言語モデル(LLM)の「Claude」や、米国のスタートアップ「OpenAI」のGPTシリーズなどの競合製品を上回る性能を発揮する可能性がある。1歳になるDeepSeekと3歳になるChatGPTを「時代の象徴」として比較すれば、米国と中国が異なる道を歩んでいることが鮮明に見えてくる。

2つの発展の道を歩む中米LLM

日本企業(中国)研究院の陳言院長は1年前に偶然、自らオフィスを構える中関村融科資訊中心の隣にある中国AIスタートアップ企業「DeepSeek」が急成長していることに気づいた。多くのメディア記者がビルの前で取材を待つ光景が日常になりつつあり、それに伴い、日本企業から同社への投資の希望が殺到したという。しかし陳氏は、「これらの日本企業はすでに絶好の投資時期を逃してしまった」と述べている。以前なら1千万ドル規模の投資でさえ中国のスタートアップにとっては驚くべき金額だったが、今や10億ドルを投じても参入が難しくなったという。

清華大学ニュース・コミュニケーション学院および人工知能学院の瀋陽教授は「環球時報」の取材に対して、「中米LLMは過去1年で2つの異なる発展の道を歩んできた」とコメントしている。米国は「最先端能力の継続的向上+クローズドモデル+プラットフォーム化」という道を進み、最強モデルをChatGPTのようなスーパーエントリーに封じ込め、それを企業、産業、規制システムに展開していく戦略だ。単一のインテリジェンスではなく、AIを制御可能で課金可能な、さらにはガバナンス可能な基盤インフラとして整備することを目指す。一方で中国は、「オープンソース重視+極限のエンジニアリング効率+迅速な産業拡散」という別の道を選んだ。中国は最強モデルの長期独占を目指さず、「十分に高い能力」を迅速に再現可能で実用的なエンジニアリング資産として具現化し、AIを実際の業務システムに素早く導入することを重視している。

沈氏は、「2つの製品を時代の象徴として比較するならば、3歳のChatGPTは『AIをグローバルな統一作業インターフェースへと進化させる能力』を体現している」と分析。米国企業の目指す突破点は単にモデルの知性を向上させることではなく、モデルをツール、プロセス、組織、さらにはビジネス構造に埋め込むことにある。一方、1歳のDeepSeekは中国製AIの成熟したサンプルであり、オープンソースとエンジニアリングシステムを通じて高い推論能力を産業側に迅速に広げ、「経済的に利用可能で、適宜改良可能で、迅速に動作する」がそのコアコンピタンスとなっている。

沈氏は、「もし『最強モデルの最先端能力』だけを比較すれば米国が依然としてリードしているが、それは世代間の差ではなく数ヶ月から1年程度の違いに過ぎない」と指摘している。その一方、「エンジニアリング効率、コスト、および適用速度」で言えば、中国はほとんど遅れておらず、場合によっては逆転している部分もある。また、「製品のプラットフォーム、エコシステム、およびルール制定」に関しては、米国が今なお1年から2年先行している状況だ。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2026年1月15日