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中国四大発明の今昔
発信時間: 2008-08-26 | チャイナネット

羅針盤

紀元前5世紀、世界最古の羅針盤が中国に出現。天然の磁石で作ったもので、スープのような形をしており、丸い底を平らな盤上に置くと平衡を保つことができ、しかも自由に回転する。静止すると、ひしゃくの柄は南の方向を指す。中国人はこれを「司南」と呼んだ。

10世紀になると、人類は人工磁性体を製造する技術を掌握した。鋼鉄片を魚の形に削り、舟のように水面に浮かべた後、天然の磁鉄を置くと、鉄片は反応して磁性を生じる。当時の人はこれを「指南魚」と呼んだ。こうした人工磁性伝達方法で作った指南魚は使用面で司南よりずっと至便であり、茶碗一杯の水があれば、水面上で方向を識別することができた。後世の人たちはまた、鋼鉄針を天然の磁性体の上で摩擦させることで、針に磁性を持たせた。こうした人工磁性伝達による鋼鉄針は本物な羅針盤だと言えるだろう。

羅針盤は古代、主に風水に用いられた。その後、航海や軍事家による方位確定に使用されていく。

10世紀ごろ、アラブ人は中国商船と交流するなかで羅針盤を使って航海するようになり、12世紀には、羅針盤はアラブ人を通してヨーロッパに伝わっていった。羅針盤の航海上での応用は、その後のコロンブスによるアメリカ新大陸の発見や、マゼランによる地球一周航海をもたらすことになる。

羅針盤によって西洋は世界市場を開拓することができ、世界経済の発展が大々的に促された。資本主義にとっては発展に向けた基盤が整ったことになる。

現在、中国は位置測定でより近代的な北斗衛星ナビゲーションシステムを有している。00年10月と12月、2個の北斗試験衛星の打ち上げに成功したことで、同システムはミサイルや航空機、船舶、衛星、個人向けのナビゲーターが可能となった。交通運輸や海上の安全・管理、農地の湿度保持状況の監視、炭鉱の安全生産、水文の測定・予報、森林防火、気象観測などの分野での応用にも成功し、社会・経済的に高い効果を上げている。

近年、中国ではナビゲーション技術が急速に発展。全地球測位システム(BPS)技術応用協会のデータによると、07年のBPS設備の販売台数は約40万台を数え、多くの携帯もBPS機能を備えており、全国大半の地区をカバーしている。

それでも、羅針盤は淘汰されたわけではない。多くの野外探検者は携帯GPSと同時に羅針盤も携行する。もちろん、この羅針盤は過去の「司南」のようなものではなく、ボタンと同じ大きさの程度のもの。スポーツ用腕時計の多くにも羅針盤が装着されており、携帯や使用がずっと便利になった。

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