北京パラリンピック選手村の国際エリアで、北京民芸美術の大家である張俊顕氏はこの数日、大変忙しい日々を送っている。「毎日12時間も、『面人(もち米の粉を練って作った人形)』を作ってるけど、選手村の選手たちのオーダーはひっきりなしに入るよ」と語る。「北京日報」が伝えた。
数々の色をつけてこねた白玉粉を、手先で器用にそっくりさん「面人」に仕立てていく。この魔法のような手工芸は、パラリンピック選手村に住む外国人選手たちを多く魅了している。張さんは7日午後、完成した人形が入った箱を取り出し見せてくれた。箱の中には2つの人形が寄り添って、大きな口を開けて笑っている。そばを通りかかった車椅子に乗った観客が、人形とモデルとなった写真を見比べながら「舌の白い所や、髭剃り跡の青いところまでちゃんと再現している!本当にそっくりだ!」と笑いをこらえながら絶賛した。
張さんが作ったそっくり人形は、多くの人が足を止めて見て行く。この人形は、オーストラリアの水泳選手で、スティーブとブレイクという2人だ。まずスティーブが1人分の人形を注文したのだが、それに飽き足らず、酔っ払って楽しんでいる2人の様子を撮った写真を持ってきて、1対の人形を依頼したのだ。
スティーブが選手村に持ち帰ると、それが広告塔の役割をなしたようで、すぐに他の外国人選手が写真を持ってきて、同じくそっくり人形を作ってくれと依頼した。このほか、古代美女、神話の登場人物、干支(えと)などの製品も人気がある。
「人民網日本語版」 2008年09月10日