「熱いうちに召し上がれ」は中国人が客をもてなす際の決り文句だったが、この習慣はどうやら変えなければならないようだ。台湾癌症臨床研究発展基金会の報告によると、食べ物は冷たすぎても、熱すぎても胃腸や身体の機能を損ない、日頃から体温と同じくらいの温かい食べ物を摂ることで、胃腸の老化を防ぎ、長寿に効果があるいう。「生命時報」が伝えた。
湯気の立つ麺に、具までアツアツの餃子に肉まん、煮えたぎった火鍋・・・・・・。中国人の食には「アツアツ」が欠かせない。このことについて、中国料理協会の辺疆・副秘書長は、「アジア人の体質は比較的虚弱なため、熱い食べ物が身体により多くのエネルギーを提供し、寒さを防いで体温を保つのに役立つ。それに比べ、欧米人は体格がよく、普段口にするものもカロリーが高いため、食べ物の温度に対する要求は特になく、サラダなどの冷たい食事が比較的多い」と説明する。
それでも、現在数多くの研究で、アツアツの食べ物が、食道癌など様々な消化器官の疾病と関係することがわかってきた。人間の食道壁は熱さ50~60度までしか耐えられない非常に柔らかい粘膜で構成されている。この温度を超えると、食道の粘膜はやけどする。アツアツの食べ物は大抵70~80度はある。注ぎ立てのお茶なら80~90度はあり、食道壁はすぐにやけどしてしまう。常にこのような食べ物を口にしていれば、損傷した粘膜が修復する前にまたやけどをし、表面に潰瘍が形成される。何度もやけどと修復を繰り返すうちに、粘膜質が変化し、さらに進めば腫瘍になる。このため、最も適切な食べ物の温度は「冷たすぎず、熱すぎず」といったところだろう。
同じように、飲み物を飲む際にも温度に気を付けなければならない。日常最も適切な飲用水の温度は18~45度。これ以上だと、歯のエナメル質を損傷し、のどや消化器官、胃の粘膜を強く刺激する。冬場であっても、50度を超える飲み物は控えたほうがいい。
「人民網日本語版」 2008年09月16日 |