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重陽ガオ
発信時間: 2008-10-07 | チャイナネット

重陽節には重陽ガオを食べる。漢の時代にはすでにモチキビで餅を作り、祖先や神様を祭っていた。当時は「餌」と呼ばれていたようだ。晋代になると、人々は重陽節に餌を食べて厄を除けただけでなく、餌を「ガオ」という名に呼びかえた。それは第一に、「ガオ」と「高」の発音が同じで、「歩歩高昇」(しだいに昇進する)という意味を喩えているからだ。第二に、町なかや平原に暮らして、山や寺院、楼閣のような登るところのない人たちは、重陽ガオを食べて「高みに登る」ことに代えたのである。

町の商店で売られている重陽ガオは、餅の表面を豚肉、羊肉の細切れで飾り、さらには色とりどりの小旗を挿して、色も味も調和している。一般の人々が蒸して作る重陽ガオの多くは、その表面に棗、栗、干しぶどうなどを敷きつめて、5色の小旗を挿している。嫁をもらい子どものない家があれば、自分で作ったものであれ、親戚や友人からもらったものであれ、重陽ガオの表面は必ず棗や栗(栗子)で飾られている。棗と栗子の発音を借りて、「早立子」(早く子どもが生まれること)を祈るのである。

今でも、各地の民間においては、重陽節に重陽ガオを作って食べる習慣が残っている。山東省の農民が作るものは、棗や栗、5色の小旗で飾る重陽ガオのほかに、小麦粉をこねて2匹の羊を作っている。「重陽」と「重羊」(2匹の羊)の発音が同じなので、それを「重陽(羊)花ガオと呼んでいるのだ。陝西省の場合は、嫁いでいく娘に実家から、6個あるいは12個の重陽花ガオを贈る。花ガオは、少なくとも3層、多いものでは9層になっていて、表面には小麦粉細工の花々が飾られている。「百花盛開」「歩歩高昇」という吉祥を願うものだ。興味深いのは、安徽省の一部の地方での習慣である。そこでは重陽ガオを食べる際に、5色の小旗を集めている。自宅の田畑や野菜園に小旗を挿して、スズメなどを追い払うのだという。

 

「人民中国」より 2008年10月7日

 

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