10月8日は全国高血圧の日だ。ある研究によると、中国の高血圧症患者の4分の3以上は体内物質ホモシステイン(HCY)の濃度が高く、これにより脳卒中の発症リスクが濃度の低い人の12倍に達することもあるという。ある専門家は「HCYが中国の脳卒中発症率の高さの大きな原因」と指摘する。
「健康時報」や人民網などが7日に共同開催した「高血圧抑制、脳卒中予防」をテーマとした座談会で、世界高血圧連盟(WHL)の劉力生主席が述べたところによると、HCYは必須アミノ酸の一つであるメチオニンの代謝過程で生成するアミノ酸であり、血中濃度が一定のレベルを超えると、小血管内皮細胞が損傷を受けて血栓が形成され、大脳に致命的な影響を与える可能性がある。
北京大学第一医院と安徽医科大学安徽省生物医学研究所が行った合同研究では次の点が明らかになった。同研究では12年にわたり、約3万人を対象に平均6年以上のヌ跡調査を行い、脳卒中の発生リスクが高血圧症は健常者の3倍、血中HCY濃度の高い高HCY血症患者は4倍、高血圧症と高HCY血症が併存する患者は12倍に達することを明らかにした。血中HCY濃度の高さは中国人の高血圧症の一大原因だといえる。
懸念されるのは、中国の高血圧症患者の約75%は血中HCY濃度が高く(10mol/L以上)、高HCY血症を発症しているということだ。女性の高血圧症患者では60%が高HCY血症を発症し、男性ではこの割合が91%にも達する。
中国の高血圧症患者は現在1億2千万人に上る。脳卒中患者は約600~700万人で、毎年新たに200万人以上が脳卒中を発症している。(編集KS)
「人民網日本語版」 2008年10月08日
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