「嫦娥1号」が撮影した月全体の写真が公開されたのにあわせ、中国科学院院士で、中国の月探査計画の首席科学者でもある欧陽自遠氏が新華社の単独取材に応じ、中国、日本、インドの月探査計画には各々長所があるとして、3カ国が協力を強化することへの期待を表明した。欧陽氏の発言は次の通り。
中国、日本、インドの3カ国ともに初の月探査衛星を打ち上げたが、これらには同じ、または似た技術部分や探測目標も多い。月探査衛星の月への航行方法は3カ国ともに同じで、いずれも地球を周回して加速した後に月へ向かい、月の引力圏に入った後に再び作業軌道に入るというものだ。このほか、月探査計画を初めて実施した国として、それぞれの月探査衛星の科学的目標にも共通点がある。第1に、いずれも月全体の画像を撮影し、月全体の映像を作成し、さらにCCD立体カメラが撮影した画像とレーザー高度計で測定した月面の高度データを結合して、月全体の立体画像を作成すること。第2に、月面のさまざまな元素や鉱物の含量と分布を測定すること。第3に、月周辺の宇宙環境、特に各種の放射環境を探測することだ。
中国、日本、インドの月探査計画には各々長所があり、優劣はつけがたい。わたしは、人類の月への知識を深め、月の秘密を明らかにし、月―地球システムへの理解を深めるために、3カ国の科学者が共同で、一層の貢献をすることを期待している。3カ国の科学者にとっても、これは共通の願いだと思う。(編集NA)
「人民網日本語版」2008年11月13日
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