「所変われば品変わる」という言い伝えが、研究の結果さらなる実証を得た。江蘇省地質調査研究院はこのほど、同省如皋市の地質環境および土壌・水・大気環境品質に対する調査を実施した。この結果、如皋が「長寿の郷」である秘密のひとつは、良質な「水」と「土」の環境であることが明らかになった。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
江蘇省地質調査研究院の専門家は、如皋長寿地区・白蒲鎮の土壌に対する測定検査を実施した。この結果、同地域の土壌1キログラム中の各種元素平均含有量は、ヨード3.3ミリグラム、亜鉛57.3ミリグラム、セレン0.047ミリグラムと、その他の地域よりはるかに高かった。専門家によると、セレン、亜鉛、ヨードなどの元素が人の健康に対して及ぼす影響は、これら元素特有の生理的機能によって決定づけられるという。セレンは人体に必要な微量元素で、人体の中でアンチエイジング作用や腫瘍悪性転化の防止作用を果たす。亜鉛も人体に必要な微量元素で、人体の生命活動に関わる様々な蛋白質に必要な元素だ。ヨードは人類が発見した、人体に有益な微量元素で、体内の含有量はかなり少ないが、人体の健康に対して極めて重要な影響を及ぼす。このことから、如皋長寿地区とセレン、亜鉛、ヨードの土壌含有量との間には相関関係がある事が伺える。
また、如皐地区の沈降物に含まれる重金属の含有量は、江蘇全省の中でも最低レベルであることが調査によって判明した。特に、ヒ素、水銀、カドミウム、鉛などかなり強い毒性を有する重金属の含有量は極めて低かった。専門家は、「このような良質な水・土壌、大気といった生態環境の総合作用に加え、好ましい飲食習慣によって、同地域に住む住民の体質が着実に向上し、世界でも有名な長寿地区が形成された」と指摘する。
江蘇省如皋市は中国沿海地域で唯一の「長寿の郷」で、工業発達地域に存在する「長寿の郷」でもある。2008年の最新統計データによると、全市人口145万人中、百歳以上の高齢者(百歳老人)は251人、90歳以上は6300数人、80歳以上は5万数名。百歳老人の総数は全国県(市)中トップ、人口1万人あたり1.73人を占め、国連が定めた「長寿の郷」基準・人口1万人あたり0.75人をはるかにしのいでいる。(編集KM)
「人民網日本語版」2008年11月21日
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