中国初の南極内陸部の科学調査拠点「昆侖基地」建設を担う第25次中国南極観測隊内陸チームが18日、中山基地から1300キロメートル先にある内陸最高点「ドームA」に向けて出発した。11台の車に43のソリ、625トンの物資を積んで、20日かけてドームAに到達する計画だ。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
ドームAをはじめ、経線と交差する南極点、世界で最も気温が低い南極の氷点、地球の磁場の南極磁点は南極調査における四大関門とされている。中国の昆侖基地は、南極点に基地を建設した米国、南極の氷点に基地を建設したロシア、南極の磁点に基地を建設したフランスに続き、人類の南極観測史上に記録を残すことになる。中国の南極科学調査が南極大陸の端から内陸部にまで進み、極地調査における大国から強国へ邁進する肝心な一歩を残すことになる。
第25次中国南極観測隊は今年10月20日、極地調査船「雪竜」に乗り込み、南極を目指して上海を出発、中国の極地調査史上最も長期の、隊員の数が最も多い遠征が始まった。今回の科学調査の最重要任務は南極内陸部の氷に覆われたドームAに昆侖基地を建設すること。中国にとって「長城基地」と「中山基地」に続く3つ目の南極科学調査拠点となる。(編集KA)
「人民網日本語版」2008年12月19日