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08年の中国科学の10大発見(4)衣服で発電
発信時間: 2008-12-30 | チャイナネット

 

 

王中林主任をリーダーとする研究グループは、電機エネルギーを生じる新しいタイプのナノ繊維を開発した。同繊維は「ナノモーター」と呼ばれる。この研究成果は08年2月14日発行の雑誌「ネイチャー」に掲載。

 

発明者の話

多くの人は部品の作製について研究する際、決まって電源の問題を軽視する。そのため、精巧な部品が「ばかでかい」電源に配されることがよくある。私は電源から着手し、自らのナノの世界でこの問題の解決法を見出した。部品に自ら充電させることができるなら、もちろんより理想的である。

そこで私はふと、「ナノ繊維モーター」を思いついた。歩きながら67ワットのエネルギーを生むことができ、この種のナノ繊維を布地に織り込んだものを身につければ、人体の運動によって発電し、携帯用電子機器に運用することができる。現時点では、2本の繊維から構成されるナノモーターの出力パワーはまだ非常に小さい。繊維内部の抵抗が比較的大きく、繊維の間の接触面積が比較的小さいからである。現在、繊維をもとにしたナノモーターの出力エネルギーを高める努力をしているところである。

 

権威筋の話

米国立科学財団の素材研究部金属計画プロジェクト主管のハーシー・ディープ・チャプラー氏――多学科にわたるこの研究は素材の研究者、エンジニアにこれを基礎にして、より多くの技術を開発させることができる。

 

王中林氏 北京大学先端素材・ナノ技術学部主任、米ジョージア工科大学教授。

 

「チャイナネット」2008年12月30日

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