「鳥の巣」
「水立方」
「鳥の巣」や「水立方」……。聳え立つ様々な競技会場は人々の目を釘づけにする。こうした最高水準の五輪建築では、ハイテクを駆使しているだけでなく、中国の知恵が十分に体現されている。
「鳥の巣」の中国側デザイナー・李興鋼氏は「複雑なフレームを見落としたとしても、輪郭だけを見ても、その全体の形状から、この形体の単純性を感じることができるでしょう。この単純さは中国伝統の磁器や陶器と似ており、中国文化に詳しい人であれば、ある種のかつて味わったことのある思いを抱くのではないか」と話す。
「鳥の巣」や「水立方」は、一つは円形、一つは方形で、北京の中軸線の両側に位置している。そうしたことから、中国の「天円の場所」という伝統文化の深い意味を具体的に示すもので、「鳥の巣」には「鳳凰が戻る巣」といった美しい願いが暗に込められており、同様に情趣に富んだ中国的な創意でもある、と評価する人もいる。
国家体育館
北京大学体育館
テニスセンター・センターコート
クレー射撃場
開かれた中国扇子を彷彿させる国家体育館、屋根の設計に伝統的な「中国の屋根」の造型を巧みに採り入れた北京大学体育館、中国伝統のアーチ橋を設計上のアイディアとして採用した国家会議センター・フェンシング館、オリンピック森林公園に満開に咲いた「ハスの花」を思わせるテニスセンター・センターコート、長城の烽火台を造型にした標的が12基設置された北京射撃場・クレー射撃場……。こうした建築上の造型には確かに中国の創意による風格と趣、ヒューマンな息吹が凝縮されている。
「チャイナネット」2008年7月31日
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